メディカルちゃん
どうしよう・・・今朝ブラッシングしてたら、ごっそり髪が抜けちゃって・・
わあ！大丈夫？確かに、前髪のところ、少し薄くなってるかも・・・
友達
メディカルちゃん
えーん！まだ若いのに髪が抜けちゃうのは困るよー！先生、髪が薄くなる原因と対処法を教えて下さい！
わかりました！今回は、若い女性の薄毛の原因と治療方法について解説します。
女性医師
もくじ
20代女性なのに、薄毛になるのはなぜ？
女性医師
若い時は、加齢の影響がなく、髪の毛には艶があり量も人生の中で最も多い時期です。しかし、近年20代の女性による薄毛の悩みが増えています。これは、若い女性を取り巻く環境や、流行などが影響していると考えます。
現代の20代女性には薄毛の悩みが増えているんだね。
メディカルちゃん
女性医師
現代は若い女性の多くが、仕事をしてキャリアアップを望む傾向が急増しています。仕事のストレスや、男性と比べられる苦労、結婚の時期や出産など仕事をしている女性には悩みが多いです。
仕事や婚活、人間関係で、確かに悩みは尽きない・・・
友達
女性医師
ストレスや悩みは自律神経の乱れ、血流低下を引き起こし、薄毛を引き起こしてしまう原因となります。また、年齢的に女性として美しくありたいという思いがつよくなり過度なダイエットを行いやすい時期です。
私も年中ダイエット中です！
メディカルちゃん
女性医師
過度なダイエットは、過剰にカロリーを制限して頻繁に運動を行うなど、心と体に負担をかけ、ホルモンバランスを乱してしまう場合があります。髪の毛の質や量に関わる女性ホルモンが足りなくなって薄毛を引き起こします。
女性ホルモンのバランスが乱れて髪が抜けてしまうんだね！
メディカルちゃん
女性医師
さらに若い女性は、見た目の美しさや流行にも敏感で多くの人たちが、髪の毛のカラーリングやブリーチ、パーマといったケアをしています。
これらのケアは、頻繁に行なっていると頭皮と髪の毛に負担をかけてしまい頭皮環境が悪化し、薄毛の原因となります。
女性医師
メディカルちゃん
確かに、カラーもパーマもしているよ・・・
このように、若い女性は無意識に、頭皮や髪の毛への栄養補給が滞るような生活を送っていることがあります。原因が複数重なる場合、さらに薄毛の発症リスクが上がります。
女性医師
薄毛の原因
女性医師
過度なダイエット、ストレス、疲労、ホルモンバランスの乱れ、頭皮や髪の毛への過度のダメージ（頻度の高い、カラーリング、ブリーチ、パーマなど）が原因となりやすいです。
また、びまん性脱毛症という脱毛症が若い女性にも流行っています。
女性医師
友達
びまん性！どんな脱毛症ですか？
通常は、加齢によって女性ホルモンが減少することで起きやすい脱毛症ですが、若い人でも過度のストレスや食生活の乱れ、無理なダイエットなどが影響して発症します。
女性医師
女性医師
この脱毛症は、頭皮の一部や分け目が薄くなるのではなく、髪の毛全体の量が減るので、すぐに気がつかない場合が多いです。全体の量がだいぶ減ってから気がつきます。
私もこのびまん性脱毛症かもしれない！
メディカルちゃん
女性医師
びまん性脱毛症は、進行する病気なので気がついたらすぐに医療機関に相談しましょう。
薄毛の治療法
女性医師
頭皮に直接塗るタイプの薬と内服薬で治療をします。ミノキシジルという発毛促進の薬は、女性の場合は頭皮に塗って使用します。
ミノキシジルはどんな薬ですか？
友達
女性医師
ミノキシジルは、血管を拡張して血流を改善し、細胞分裂を活性化させる作用があります。
血管を拡張して血液を多く循環させることで、毛母細胞に栄養素や酸素を供給しやすくし、髪の毛の成長の促進や、抜け毛の抑制をします。
女性医師
女性医師
ただし、妊娠中の使用に関しては安全性が不明ですので、控えましょう。また、ミノキシジルは母乳中に成分が移行することが知られていますので授乳中も使用しない方が良いです。血圧が不安定な方も医師に相談してください。
飲み薬にはどんなものがあるんですか？
メディカルちゃん
女性医師
内服薬には、パントガール®（Pantogar）というドイツの製薬会社により開発され、世界で初めて女性の薄毛に効果が認められた薄毛治療薬があります。
世界初！どんな薬ですか？
友達
女性医師
主にパントテン酸カルシウムやケラチン、シスチンなどの栄養素を含み、頭皮に栄養を行き渡らせて頭皮環境を整えることで、薄毛を改善していく薬です。
ただし、こちらの薬も妊娠中や授乳中、12歳未満の服用は控えたほうがよいといわれています。また、スルホンアミド系の薬と併用の際は医師に必ず相談するようにしましょう。
女性医師
女性医師
また、薄毛の部分に直接注射器で薬を注入するメソセラピーという方法もあります。発毛の治療は、多くが半年程度で効果が出てきます。
薄毛のケア方法
女性医師
薄毛のセルフケア方法を3つご紹介しますね。
ケア方法1 髪の毛のケアを見直す
女性医師
薄毛が気になってきたら、まずは髪の毛への負担を見直しましょう。
今のケア方法が間違っているかもしれないですね。
友達
女性医師
髪の毛に負担がかかる、パーマ、カラーリング、ブリーチなどは、期間をあけて行いましょう。最低でも2ヶ月はあけましょう。
髪の毛をきつく縛る、ブラッシングの力加減を見直すなどして髪の毛、頭皮に負担がかからないようにします。
女性医師
メディカルちゃん
分け目がいつも一緒なのもそこから頭皮に負担がかかるんですよね。分け目は毎日変えるようにしようっと。
ブラッシングやシャンプーの際に頭皮を強くこすっていると負担がかかり抜け毛が多くなります。頭皮のケアは、優しく丁寧に行いましょう。
女性医師
女性医師
また、洗浄後は、育毛剤をつけて、頭皮に浸透してから、ドライヤーですぐ髪を乾かしましょう。入浴後は、頭皮が柔らかいので育毛剤が浸透しやすいです。
しかし、髪の毛は、早く乾かさないと水分が抜けてバサバサになり切れ毛、ダメージ毛が増えます。
女性医師
女性医師
お風呂上がりにすぐ髪を乾かすのが大事なんですね！
ケア方法2 生活を見直す
女性医師
生活習慣が原因で、薄毛になっている可能性があるので、生活習慣を見直しましょう。
どんな生活習慣がいいですか？
メディカルちゃん
女性医師
睡眠は毎日7〜8時間とりましょう。ストレスや疲れは次の日に持ち越さないように、リフレッシュを取り入れて生活しましょう。
寝る間にスマホを見てしまうんですが。
友達
女性医師
眠る直前の液晶機器から出ているブルーライトは、脳を覚醒させて睡眠の質を低下させます。眠る1〜2時間前には、スマホはやめましょう。
ストレスや疲労が多い時は、リフレッシュも必要ですが、まずは体を休ませることが優先の人もいます。疲れている時は、休む・睡眠を優先してストレスをケアしましょう。
女性医師
ケア方法3 食生活を改善する
女性医師
食生活を改善すると、頭皮や髪の毛の環境が良くなり薄毛が改善されやすいです。
どんな食事がオススメですか？
メディカルちゃん
女性医師
頭皮環境を良くするビタミンE、活性酸素を抑制するビタミンA、Cなどを積極的にとりましょう。
どんな食材に入っていますか？
メディカルちゃん
女性医師
ビタミンEは、アーモンドやナッツ、アボカドなどに豊富です。ビタミンAは、緑黄色野菜、うなぎ、ビタミンCは、柑橘類やイチゴ、緑黄色野菜などに多く含まれています。
毛の元になる、たんぱく質も必要です。たんぱく質は、肉類、魚類、大豆製品などから摂取できます。
女性医師
女性医師
どれかひとつに偏るのではなく、多くの食品から栄養素を摂取するとバランスが取れて頭皮の栄養となり、髪の毛が育ちやすくなります。
まとめ
友達
今回は髪が薄くなる原因と対処法について教えていただきありがとうございました！
ただの薄毛だと思っていたのですが、びまん性脱毛症などの病気の可能性もあるので、一度病院へ行ってみます！
メディカルちゃん
女性医師
今の若い女性を取り巻く環境の変化で薄毛に悩む人が増えています。一度生活習慣を見直してみるなどセルフケアをしながら、気になる症状があれば早めに受診して治療を受けましょうね！
＜参考文献・URL＞
日本皮膚科学会ガイドライン 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
AGAヘアクリニック パントガールの効果と副作用は？効く症状や服用する際の注意点も解説
https://agahairclinic.or.jp/women-care/
聖心美容クリニック パントガール
https://www.biyougeka.com/contents/hair/pantogar/
フィットクリニック ミノキシジルは女性が使うと危険？効果や副作用とは
https://fit.clinic/faga/minoxidil/
監修者
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2021年より ルサンククリニック銀座院 院長 就任
形成外科、美容皮膚科、皮膚科、外科など様々な分野を担当。
患者さんが気楽に相談でき、しっかりと満足いく診療メニューを提案する。学会、大学病院、研究施設などへの積極的なアプローチ発表など常に最善の手を尽くすべく研究を行うことが最大の特長。
女性目線で、きめ細やかなケアと笑顔で診療することを心がける。執筆を通し、様々な経験に基づいた根拠ある情報の提供を行う。
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