芸能人にも多いパニック障害!一体どんな病気?【精神科医が監修】

最終更新日:2023/03/31│公開日:2023/03/31

メディカルちゃん
メディカルちゃん
えーん!私の好きな芸能人が、パニック障害で休養するんだって。
そうなんだ。最近、パニック障害ってよく聞くよね。
友達
友達
メディカルちゃん
メディカルちゃん
一体どんな病気なんだろう?先生、教えてください!
わかりました。今回は、パニック障害について解説します。
男性医師
男性医師

もくじ

  1. パニック障害とは?
  2. パニック障害の原因
  3. パニック障害の症状
  4. パニック障害の検査方法
  5. パニック障害の治療法
  6. パニック障害の予防法
  7. まとめ

パニック障害とは?

男性医師
男性医師
パニック障害とは突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こす病気です。100人に1人が罹患すると言われている、頻度の多い病気です。
100人に1人!結構多いんですね。
友達
友達
男性医師
男性医師
発作を繰り返すうちに、「予期不安」「広場恐怖」などの症状もあらわれるようになります。

パニック障害の原因

男性医師
男性医師
今のところ根本的な原因はわかっていません。脳の機能異常や社会的要因、心理的要因が関係していると考えられています。
ストレスや疲労、睡眠不足、体調不良が引き金になることもあるんですね。
友達
友達

パニック障害の症状

男性医師
男性医師
パニック障害には「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」の3つの症状があります。

パニック発作

男性医師
男性医師
パニック障害の中心となる症状です。強烈な恐怖や不安を伴います。電車に乗っている時や会議中、緊張感がとけてホッとした時などに、特に誘因なく突然身体症状が出現し、それを何度も繰り返します。
多くの場合、5〜20分程でおさまります。身体的な検査では異常は見つからないのが特徴です。パニック発作では、以下のような症状があらわれます。
男性医師
男性医師

  • 動悸
  • 発汗
  • 震え
  • 息切れ
  • 窒息感
  • 胸痛
  • 胸部の不快感
  • 腹部の不快感
  • 吐き気
  • めまい(気が遠くなる感じ)
  • 現実感消失(現実でない感じ)
  • 離人症状(自分が自分でない感じ)
  • コントロールを失う恐怖
  • 死の恐怖
  • 異常感覚(感覚マヒ・うずき感)
  • 冷感または熱感

予期不安

男性医師
男性医師
パニック発作を繰り返しているうちに、「また、あの不安が襲ってくるかもしれない」という漠然とした不安が常につきまとうようになることを予期不安と言います。パニック発作が改善しても、予期不安は残ることがあります。

広場恐怖

男性医師
男性医師
以前にパニック発作を起こした場所や、パニック発作が起きた時にすぐに助けを得られないような場所を恐れることです。その結果、かつては尋ねることができた場所や状況を避けるようになり、一人で外出できなくなることがあります。

パニック障害の検査方法

男性医師
男性医師
まずは、問診を行います。他の病気が疑われる場合には、血圧の測定や血液検査などの検査も行います。

パニック障害の治療法

男性医師
男性医師
パニック障害の治療は、薬物療法と精神療法を併用して行います。動悸や発汗など身体から始まる不安の場合には、タッピング法・別名EFT(Emotional Freedom Techniques)を行うこともあります。
パニック障害は薬で治るんですか?
メディカルちゃん
メディカルちゃん
男性医師
男性医師
薬物療法は、不安な気持ちを和らげる作用のある抗不安薬、セロトニンを調整する抗うつ薬などを使用します。
セロトニンは別名幸せホルモンと言われてますね。
友達
友達
男性医師
男性医師
短期間(1ヶ月ほど)、薬を服用して症状を軽減し、精神療法とともに再発予防をしていきます。薬の量は、徐々に減らしていくことを目指します。
精神療法は、パニック発作の原因となっているものに敢えて向き合う暴露療法、受け取り方や考え方をコントロールして発作に対応する力をつける認知行動療法があります。
男性医師
男性医師
男性医師
男性医師
タッピング法・別名EFT(Emotional Freedom Techniques)といい、ネガティブな感情に意識を集中させながら、顔や胸周辺、手など14個所のツボを軽く刺激する治療法です。

パニック障害の予防法

男性医師
男性医師
原因不明なため、予防法もはっきりとしていませんが、ストレスや疲労、睡眠不足、体調不良が引き金になることもあると言われています。
以下のようなことを心がけましょう。
男性医師
男性医師

  • 睡眠時間をしっかりとる。(個人差がありますが、7-8時間程度)
  • 質の良い睡眠をとる。
  • ストレスをためない・発散する工夫をする。
  • 疲労をためない。
  • 主食・主菜・副菜の揃ったバランスの良い食事をとる。
  • 1日3回食事をとる。
  • 1日30分以上・週2回以上の運動をする。

男性医師
男性医師
また、早くから治療を始めることで慢性化を避けることができます。慢性化すると、日常生活に支障をきたします。
はじめてパニック発作が起こってから2〜3ヵ月以内、まだ予期不安や広場恐怖が強くなっていないうちに、きちんと治療することがとても重要です。
男性医師
男性医師
男性医師
男性医師
もしもパニック障害の疑いがあるのであれば、自力でなんとかしようとせず、早い段階で医療機関を受診して治療を受けましょう。

まとめ

メディカルちゃん
メディカルちゃん
パニック障害について解説いただきありがとうございました。
結構多くの人がかかったり、ストレスや疲労、睡眠不足、体調不良も原因かも、と聞いて、他人事じゃないと思いました。
メディカルちゃん
メディカルちゃん
男性医師
男性医師
もしかして自分がパニック障害かも?と思ったら、早い段階で医療機関を受診してみてくださいね。

<参考文献・URL>

厚生労働省 知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス パニック障害・不安障害
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_panic.html
富山県医師会 「パニック障害」ってどんな病気?
http://www.toyama.med.or.jp/wp/?page_id=1347

監修者

江越正敏
江越正敏精神科医
佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。

関連記事

どうしても夜更かししてしまうのは、なぜ?許容範囲や対策を解説!
「人前で話すこと」が本当に苦手!私って対人恐怖症かも!?【精神科医が監修】

PAGE UP