合格するために

合格できる子供は

まずは、知的好奇心が旺盛であることと、素直にお話を聴けること、人間的な魅力のあることが男の子・女の子を問わず備わっているお子様が、合格に近いといえるでしょう。そして、ご両親と子供との関わりが多く自立に向けて後押していることも大きな合格の要素です。 次に、具体的に男の子、女の子に分けてお話しましょう。

男の子を合格させるには

私の息子は3人すべて小学校受験をしました。次男は「お受験幼稚園」に合格させ、さらに小学校も受験しました。男の子は興味を示すこととそうでないことの 差が大きいということ、むらがあり思い通りにならないことが多かったという実感がありました。好きでペーパーをやる子もいれば、ペーパーを出すと机の下に 隠れてしまう子もいるのです。要するに型にはまらないのが男の子です。その子の良さをしっかりと見極めて、完成されたものを求めず小さくまとめないことです。過去に、男女の双子のうちの女の子だけが教室に通っていました。ある時、男の子が教室に来る機会があり、見るととても表情の良いお子さんでした。

 「何で受験をしないのか」聞いたところ、お母様は娘さんに比べて幼いということで「お受験は無理だと思います」と諦めていました。しかし、このお子さんなら国立小学校に合格するかもしれないと話をして、その時点からでも間に合う国立小学校受験の準備をしていただきました。そのお子さんはとても絵が上手で、自分の世界がしっかり絵の中では表現されていました。そこからは、ご挨拶・基本的な運動・ペーパーをやっていただき、短期間でしたが、相当の進歩が見られ、それらを褒めて励まし、とうとう学芸大竹早小の合格を勝ち取ってきました。試験当日のアドバイスは、お名前を呼ばれたら「大きな声でお返事するのよ」ということだけです。
 後から考えると、時間的にも厳しいので良いところだけを伸ばすようにし、不得手なところはお母様に課題として提供し、家庭 で対応していただきました。

このように、男の子は個性を認めていいところを引き出します。運動が得意でいい動きといい笑顔があるなら、指示行動を沢山やり、ペーパーを数こなすというより、具体物を使って理解させるようにします。落ち着く時はしっかり落ち着かせて、集中して課題に取り組ませます。お行儀が良くならない(集中できない)お子さんはわざと、きちんとした格好をさせ改まった気持ちで生活させます。色々なことを寝転んでやるお子さんを見かけますが、論外です。また、生活の中で自立をさせること、自分のことは自分でさせ手や身体を動かすということが重要です。いいところを認めてあげた後は、バラン スをチェックして、特に巧緻性を仕上げていきましょう。そして、女の子との違いは夏以降にぐんと伸びるということです。なかなか仕上がらずに焦るかもしれませんが、我慢して成長を見守りましょう。

女の子を合格させるには

比較的お母様の言うことを聞き、勉強のペースを作りやすいのが女の子です。それだけにペーパーの仕上がりがよく、言われた ことはしっかり覚えます。自分でも頑張ろうとします。でも、お母様のことを意識しすぎてご自分を出せないお子さんも多いのです。ペーパーは良くできるのに、自由な制作というテーマの時にまったく手がとまって動かない女の子がいます。絵も描けない、話もできない、独創性という観点になると減速してしまう子が女の子に見られます。
 プラスアルファの評価をいただけること、これが女の子の間で差をつけるポイントです。ペーパーはもちろんしっかりと押さえます。その他、運動・絵画・巧緻性・リーダーシップ(集団の取り組み)どれかに右に出るものがいないというような得意なものを見つけましょう。もちろん、 お母様の願書対策・面接対策も抜かりなく行ってください。

エミスタディルームでは受験体操コースで基本的運動・指示行動・集団行動を、絵画制作コースでは女子難関校の巧緻性対策も行い、母親セミナーでは願書の指導や模擬面接も行っています。ご家庭とともに志望校に向けて邁進しましょう。

お受験に必須なのは、「躾」です

幼児期の躾は甘やかすことなく、社会に適応できるようにしましょう。かわいいお子様だからこそ、後々困らないために行儀・話の仕方・挨拶・自分の身辺の整理など日々、淡々とお話してあげてください。最近の入試には家庭の躾を見る課題が多く、お弁当を食べる、洋服をたたませる、お茶碗の配膳の仕方を見る、上履きを脱いでどうするか見るなど、普段家庭でやっている様子がそのまま出てしまうようなものがあります。雑巾を絞るなどもその例です。小学校受験がペーパーだけではないことがお分かりになると思います。また、お友達との関わりを見るのに、ゲームをさせたりテーマに沿った話し合いをさせます。ルールを守って楽しめるか、自分の言いたいことがいえるか、譲るところは譲るような協調性等、とても重要になります。

少しでも、社会性を身に付けていきましょう。先生のお話の合間におしゃべりをしてしまうのも、ご家庭の躾が問われます。小学校の説明会で、しっかり躾けてくださいとお話があります。個性だけでは授業ができませんということです。良い事悪い事の区別をきちんとつけさせ、考えさせられるようなご家庭を私立小・私立幼稚園は望みます。それにはお父様も育児に協力して、いろ
いろなお話をしてみましょう。父親が受験に対して参加するご家庭は合格率が高いのです。

お受験に必要なのは、親力です

小学校受験は親の受験と言われます。知恵と時間と費用がかかり、さらに家庭の戦略が必要です。しかし、どれだけ知恵を絞り家庭学習を充実させるかが親力の差につながります。子供の持っている良いところをさらに伸ばし、様々な課題をこなしていくのは緻密な作業です。お母様一人では担いきれません。そこで必要なのが父親の助けです。お受験するお母様の負担は子育て(+受験)に家事に、普段の2倍に膨れ上がります。ましてや兄弟・特に下のお子様がいる場合、その負担は大変なことです。したがって、お父様との連携が取れている家庭が合格率が高いのです。お母様が食事の仕度をしている時には、お父様がお子様への質問を投げかけたり、一緒に折り紙を折ってみたり、ボール投げをしてみてください。お風呂では歌を歌い、お湯があふれたり少なくなったりを説明してあげるのもいいでしょう。生活のすべてがお受験につながるのです。

それらが自然に出来ることが合格を勝ち取る「親力」なのです。教室は、受験に関して様々なことをサポートしますが、その前に家庭が一番大事です。当たり前の事を当たり前に出来る子供に育てる、それをご家庭でもう一度認識してください

お受験に重要なのは父親の関り方

小学校受験・幼稚園受験は親の受験といっても過言ではありません。産まれてから何年間かの子育ての集大成を学校に見てもらうことになります。このように教育してきました、といえるようなご家庭の教育方針をしっかりと打ち立ててください。学校の教育方針と照らし合わせて志望校を決めることになります。
 また、お願いしたいことは運動面の先生になっていただきたいという事です。最近のお子様は外遊びの機会が減り、歩く量も少ないと思います。お勉強は良くできるのに運動は苦手ということになりますとバランスを欠いてしまいます。入試においても、その後の通学のことを考えても運動はとても大事です。歩く・投げる・跳ぶをチェックしてみてください。
 次には、面接での失敗をしないということです。学校案内に書いてあることだけを話すのではありません。広く社会の情勢や、ご自分の仕事のご苦労なども聞かれるかもしれません。

仕事の席の話は得意でも、学校では上手く話せない方がいるのです。また、話しすぎで謙虚さをなくしてしまうのも要注意です。あくまでも、謙虚で真摯な態度でが基本です。最後にお願いしたいことは受験間際のお母様の精神的なサポートです。9月を過ぎますと願書提出・園の行事・面接などあわただしさがましてお母様はパニックになることもあります。そんな時も冷静さを失わずに支えになりお子様が気持ちよく過ごせるように見ていただきたいと思います。試験の合否が出てからもお父様のサポートがものを言います。万が一失敗してお母様が落胆しても、最後の志望校まで力を出し切らせるように、明るく励ましてください。
 受験は精神的にとても負担の大きいものです。どうぞ夫婦仲良く話し合い、がんばって乗り切りましょう。意味のあ
るものになるかどうかはご両親にかかっています。

お受験における行動観察ポイント

幼稚園受験と小学校受験に大きなウエイトを占める行動観察は、ペーパーをやれば身につくことではありません。
家庭でいつも子供がどのように過ごしているかが大きく影響します。
 そして、大事な観点は「協調性」です。すなわち「他人の気持ちが理解できる子」、「場の空気を読める子」になる事です。自分の我儘ばかりを通しては集団行動では「協調性」はなしと見られます。譲ることができ、どうしたら楽しく遊ぶ事ができるかは、そのような暮らしをしていないと学べません。
 親が楽しく遊ぶ事や、他人に対しての接し方をお手本として見せる必要があります。ペーパーテストで得点を高く
上げても、他の行動観察では余り伸びが見られないとなると、難関校はもちろん、私立小学校は望めないのです。
例えばこんなテストがあります。

◆集団制作のとき材料がたくさんあっても、ハサミが1つしか用意されていない
 この時に誰がはさみを使うかは黙っていたのでは、制作が進まないですね。使いたい人がたくさんいる時は、どのような順番で使うか、という事を提案しなくてはなりません。黙って早い者勝ちにしてしまい、喧嘩をしてしまうのはよくないことは当然です。そ の場のみんなの気持ちを察して、「みんな使いたい?では、1つ切ったら次の人に回そうか?」などと話せたらどうでしょう。みんなが賛成して、「はいどう ぞ」「お先に」などと話せるかもしれません。その時に、誰とも話さないし、制作にも加われない子供はいうまでもなく、不合格です。

◆提示された遊具で、決まりごとがありそのお約束を守り遊ぶ
 決まりごとだけは守れるけど、楽しそうに遊びに入っていない子供もいます。表情が生き生きしていない子供は一
目で分かります。ましてや、お行儀の悪さやおも ちゃの取り合いは、減点あるいは失格です。一緒の場所にいて、喧嘩もせずにそれぞれおもちゃで遊んでいてもお友達と関われないと評価は低くなってしまいま す。声をかけても、そこから楽しい遊びの展開がないと話すこともなく意欲がなくなります。

◆ 勝ち負けを競い合うゲームする
 自分のチームを応援する事はもちろんですが、応援の仕方が問題。相手をけなすような声のかけ方は、あまり感心できませんね。また「もっと早くしてよ」「あなたが遅いから」などと言っては、意欲があり勝つために頑張ったとしてもその一言で吹き飛んでしまいます。
 このような例は、数多く目にします。子供をよく見る学校では一目瞭然で良い子とそうでない子を見分けてしまい
ます。 入試の直前になってからでは躾けは間に合いません。

人との関わりあいは実際の場面でしか学べないのです。ペーパーもしなくてはならないし、運動もしかり、 人との関わりは一番大切なところです。お母様お父様は受験をするとなった以上は、これほど今までに忙しく毎日を過ごす時期はないと感じる でしょう。 四季を意識させ、休日は戸外で四季折々の遊びをさせて、家庭内の躾も確認しお友達としっかり関われる様にこの一年心がけて頂きたいです。あくまでも、幼稚園受験・小学校受験はペーパー(知育)だけではないということを肝に銘じて下さい。 親も子も成長できるのが幼稚園受験・小学校受験なのですから。

◆まとめ

・他人を思いやる気持ちはお母様・お父様が示して教えましょう
・場の空気を読める子供にしましょう(会話や提案が必要な時に、適切な対応)
・遊ぶ時のお行儀は大丈夫か確認しましょう(寝転びや足が開くのはいけません)

「みんなで一緒に遊ぼうコース」(行動観察対策コース)
・素朴なおもちゃでみんなと楽しく遊ぼう
・少ない道具で譲り合いながら、制作をしよう 親子で関わりながら遊んでみよう
・大勢で伝承遊び グループでゲームをしよう

受験体操コースと異なる点は重点が人と関わること(楽しく遊ぶ事)です。 ご家庭でも幼稚園でも教えてくれない、人との関わりを実体験で学びましょう。 集団でいる時に輝ける子供を小学校は求めています。