売却のポイント

査定依頼前に特殊清掃を済ませておく

査定を依頼する前に、必ず特殊清掃を済ませておきましょう。
部屋の査定をするのは不動産会社の人間ですが、普段から遺体や事故物件と関わることはそうそうありません。
そのため「この物件を通常の値段で買い取っても売れそうにない」と思われてしまうと、査定額が大きく下がる可能性が高いです。
特に臭いが残っていると印象が悪くなるため、査定前の入念な特殊清掃は必須と言えるでしょう。
特殊清掃の費用は部屋の状態によるところが大きく、5万円から80万円程と金額には大きく差があります。

自己判断でリフォームや建物の取り壊しはしない

特殊清掃をせずにリフォームや更地にしてしまう方が高く売れると考える人もいますが、実際にリフォームや取り壊しに費用をかけても、後で回収できる可能性は低いです。
リフォームや更地にしても事故物件としての告知義務は残っており、結局は相場に反映されてしまいます。
売買価格にリフォームや取り壊しの費用分を上乗せしようとしても、事故物件としての査定が反映されてしまうため思うようには売れません。
自己判断でリフォームや取り壊しをする前に、まずは不動産会社に相談するのが良いでしょう。

買取は手取りの高い不動産会社を選ぶ

事故物件には買取金額の相場がなく、事件・事故の内容や部屋の状態などによってケースバイケースです。
仲介での売却が難しい時や、一刻も早く手放したい場合は買取での売却という手段がありますが、買取での価格の相場は事故物件で引かれた査定からさらに3割ほど安くなります。
事故物件をなるべく高く買い取ってもらうには、複数の買取業者に査定をしてもらい、必ず手数料を引いた「手取り」の金額で比較するようにしましょう。

 

売却の流れ

葬儀

まずは、故人の葬儀を執り行います。
親族が集まる場ですので、事故物件となってしまった部屋の処分などを誰が担当するのかを決めておきましょう。
通常の遺品整理や相続登記に加えて、特殊清掃やお祓いなどで実務的にも金銭的にも負担が大きいため、しっかりと担当を決めます。
直接手続きなどをしない親族も金銭的にサポートするなどの協力体制を築けると、トラブルなく事故物件の処分まで済ませられるでしょう。

特殊清掃

事故物件の処分を不動産会社に相談する前に、特殊清掃を行います。
特殊清掃とは孤独死や殺人、自殺などの現場の清掃を専門に行い、部屋を原状復帰させる作業のことです。
遺体の発見が遅れて日数が経ってしまった場合、体液や腐敗臭が部屋に残ってしまうため、通常の清掃では原状復帰できません。
専門の特殊清掃会社が見つからない時は、不動産業者などに相談する必要があります。

遺品整理

事故物件を不動産会社に買い取ってもらう際には遺品などの残留物をすべて処分し、部屋を空の状態にして引き渡す必要があります。
金銭、日用品、家具・電化製品などの廃棄処分、まだ使用できるものなどを選別して適切に処分します。
特殊清掃を済ませて残留物の処分も全て終わらせた状態で、不動産会社に買取などの依頼をするようにしましょう。

相続登記

物件を売却する時に最も重要な点は、相続登記しているかどうかです。
部屋の名義が亡くなった住人のものだった場合、そのままでは売却することができず、司法書士に依頼して相続登記をする必要があります。

「不動産登記」とはその不動産がどんなもので、どこの誰が所有しているのかを記録したもので、所有者の変遷なども記録されます。
そうした登記をまとめた台帳が「登記簿」です。
名義人が亡くなった際の相続登記は義務ではありませんが、いざ物件を売却する際には名義人がご自身である必要があるため、相続登記していることが必須となります。

不動産会社の選定・比較

事故物件の処分をお願いする不動産会社を選びます。
通常の不動産会社では事故物件を取り扱っていないことも多いため、ホームページなどで事故物件の買取実績のある業者を選ぶようにしましょう。
さらにリフォーム業者やお祓いをしてくれるお寺・神社、弁護士などと提携している不動産業者であれば、その都度専門の業者を探す必要がなくスムーズに物件の買取を進めることができるでしょう。

売買契約

物件を高く売るためには、「手取り」の金額の高さがポイントとなります。
事故物件の買取金額には相場がなく、会社ごとに査定額は大きく変わってきます。
事故物件専門の買取業者であっても、必ずしも高く買ってくれるというわけではありません。
提示された金額から手数料が引かれて安くなってしまうこともあるので、必ず手数料等を差し引いた「手取り」の金額を確認したうえで、納得して売買契約をしましょう。

代金の受け取りと物件の引き渡し

売買代金を受け取り、物件を不動産会社に引き渡します。
売買のやり取りの中で、事故物件である旨を不動産業者にきちんと説明していれば大丈夫ですが、もし事故物件である事実を隠して売買し、後にその事実が判明して訴えられた場合には、地建物取引業法の「瑕疵(かし)担保責任」というルールによって損害賠償の支払い責任が発生してしまうため、きちんと説明しておく必要があります。

 

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