おはらい町通りの中ほどにある、ひときわ大きな古いたたずまいの店が「すし久」です。この建物は、明治2年の遷宮時に出た宇治橋の古材で建てられております。これは民間において神宮の古材を下賜(かし)された唯一の例で、伊勢の貴重な文化資産でもあります。
すし久の創業は、参宮客で賑う天保年間。まち筋と五十鈴川が最も近づいた現在の場所に初代森田久造がすし屋をはじめて以来、料理旅館として明治から昭和初 期に最も繁栄をきわめ、勅使の宿をも努めてまいりました。大東亜戦争後は一時休業しておりましたが平成元年に現在の田舎料理店として蘇りました。
窓の外には清流五十鈴川が広がっており、春には桜、秋には紅葉が見られ季節の移ろいを感じていただけます。 このような、旅籠の風情を残した純日本風のたたずまいの中で召し上がっていただく料理は、伊勢志摩の田舎料理です。 その中でも最も人気が高い料理は「てこね寿し」です。
「てこね寿し」とは、昔鰹漁に出たこの地方の漁師さんたちが、釣った鰹の身を、船上で醤油漬けにし、 あらかじめ用意していた酢飯と混ぜあわせました。この時、手で豪快に混ぜて食べたことからこの名が付きました。すし久では、秘伝の醤油に漬けた肉厚の鰹の 切り身を、こだわりの地元のブランド米「御絲産コシヒカリ」の酢飯の上に乗せた「てこね寿し」をご用意させていただいており、遠方からも多くのお客様にお 越しいただいております。
季節料理も人気があり、春には筍御飯や豆御飯、初夏には新ごぼう御飯や冷し鴨そうめん、秋にはきのこ御飯や雑穀米、冬にはあたたかい田舎汁などをご用意し ております。また、春にはとうふ田楽を玄関先にて販売しております。じっくりと炭火で焼かれたとうふ田楽はおはらい町通りまでその香ばしい香りが立ち込 め、行きかう人々の足を止めております。
店名 |
おかげ横丁 すし久 |
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住所 |
〒516-0025 三重県伊勢市宇治中之切町20 (おかげ横丁内) |
営業時間 |
10:30~20:00(LO19:30) (※火曜日のみ17:00まで) ※お盆、お正月などの繁忙期は特別設定。 |
定休日 |
無休(ただし、毎週火曜、毎月1日、末日の夜間営業は休み) |
電話番号 |
0596-27-0229 |
ホームページ |