彩光苑歯科

嚥下障がいや誤嚥性肺炎まで考慮した歯科医療というものは、十数年前は考えられないようなことでした。たとえば、歯がない方に入れ歯を作製するにしても、作製したところで違和感があり食べられませんという方もいらっしゃいます。噛めない入れ歯を作製することほど無駄なことはありません。そのような問題を訴える患者さまが増えてきている現状に、歯科医師として一人ひとりのクオリティオブライフを考えた診療が重要なことに気づきました。 それまでの歯科診療といえば、歯を削って詰めて治療が完了するような診療が主流で、患者さまと「ともに歩む」というイメージなんてほど遠く感じていました。そこから十数年たった現在、周りを見渡してみますとさまざまな病気をお持ちの高齢者がいらっしゃいます。そして、虫歯や歯周病があったとしても歯科医院に通えないという高齢の方も増えています。なかには認知症の方もいらっしゃいます。お箸で食事ができない方や、摂食障がいで食べられない方もいます。当院はそのような症状を抱えている方に歯科診療を受けていただき、患者さまとともに末永くお付き合いをしたいと考えています。 それは超高齢化社会に突入しつつある日本で、この時代に必要とされている歯科医療だと認識しているからです。体に障がいがある方を受け入れることは、難しいことかもしれませんが、そこに私の歯科医師としての使命を感じています。その方にとって「本当に豊かな生活とはなにか」を問いながら、日々診療に当たっています。 食べることは生きているうえで楽しみのひとつです。そのため、皆さまが長きにわたって口から美味しい食事が味わえるように、全力でサポートいたします。当院は患者さまとともに生きて、寄り添う歯科診療を目指しています。たとえ体に障がいを抱えていたとしても、その状況に合った診療を提供いたしますので、どうぞお気軽にお越しください。