どうして事故車が売れるのか?

事故車でも業者が買取してくれるケースは少なくありません。たとえ動かない車であっても、資源としての価値を認めてもらえる場合があるのです。そのため、事故車は売れないと諦めるのではなく、まずは業者に相談してみましょう。

1.事故車の需要

キレイな車だけではなく、事故車にも需要はあるため、業者に買取してもらうことが可能です。事故車がどうして求められているのか説明いたします。

事故車はなぜ求められるのか?
事故車とは事故によって正常に動かせる状態ではなくなった車両のことです。事故車を持っている人の中には、どうせ業者に買取してもらえないだろうと思い放置してしまう人もいます。しかし、事故車も買取の対象としている業者はたくさんあり、意外に高く売れるケースも少なくありません。たとえば、全損してしまった自動車の場合でも、それをスクラップにすれば資源を得ることができます。自動車は鉄やアルミといったもので構成されており、これらは再利用できるからです。また、壊れていたとしても、中の部品がまだ使える状態で残っている可能性があります。そうした部品を取り出して再利用できるならば価値があるため、買取価格をつけてもらえるのです。

事故車の買取を行う業者は、引き取った車両を解体業者に販売して利益を得られます。たとえ、事故車を引き取る際に業者がお金を支払っても、それを上回る金額で解体業者に売れるならば、利益が発生するのです。部品が残っている場合は、エンジンやトランスミッションといった比較的高価なパーツがキレイに残っているならば、高値で再販できるかもしれません。その車両が人気の車種の場合は、パーツにも高い需要があるため、事故車でも高く買取をしたいという業者はたくさんあるでしょう。ただし、事故車に対してどのくらいの価値があるかの判断は、業者によって異なります。資源やパーツを高く売れるルートを持っている業者であれば、事故車を高く引き取ってくれるでしょう。

年間の交通事故件数
最近は若者が車に乗らなくなったと言われることが多いですが、現実にはまだまだ多くの日本人が車を日常的に運転しています。以前に比べると交通規制が厳しくなり、ドライバーのモラルも向上しているため、交通事故件数は減っています。それでも、いまだに年間を通して日本では数十万件もの交通事故が発生しているのです。その大部分は軽症事故であり、車も大きく破損していないことが多いです。しかし、中には被害者が重傷だったり、死亡してしまったりするケースも存在します。1日あたりだと日本中で1000を超える交通事故が起きているのです。特に多いのは追突事故であり、車同士が追突するということも珍しくありません。

もし交通事故にあってしまったならば、加害者と被害者の車両がともに壊れてしまうケースが多いです。その大部分は修理をしてもらい、以前と同じく運転できるようになります。しかし、酷い事故になると修理の費用が高くついてしまい、廃車しなければいけなくなることもあるのです。事故車を修理してもらうのにはデメリットがいくつかあります。高い費用をかけて修理しても修復歴車となるため、後で買取してもらう際には安い価格でしか売れません。また、車両保険を使って修理してもらっても、翌年から保険料が大幅に上がってしまう可能性があります。このように修理してもデメリットがあるならば、事故車として業者に買取してもらいたいという人は多いのです。日本では年間を通してたくさんの交通事故が起きているため、事故車の買取の需要はとても高いといえるでしょう。

2.事故車買取の仕組み

どうして事故車が買取できるのか不思議に思っている人がいるかもしれません。しかし、事故車にはさまざまな価値が認められているのです。事故車を買取してもらえる仕組みを紹介します。

事故車に求められるのは資源
どうして事故車が買取業者からの需要があるかといえば、それは資源としての価値があるからです。車にはたくさんの素材が使われており、鉄やプラスチック、非鉄金属などで構成されています。これらの資源はどれも貴重なものであり、価値があるのです。特に日本においては天然資源がほとんどなく車に使われる資源は貴重なので、それをリサイクルすることが求められています。日本では年間を通してかなりの車が廃車となっているのですが、それを捨ててしまうのはとてももったいないことです。そこで、積極的に廃車から鉄をはじめとする資源が取り出されており、再利用されているのです。一から資源を作り出すよりもお金もエネルギーもかかりません。

鉄くずとしての価値
自動車に使われる素材の中でも一番価値があるとされているのは鉄です。鉄は鉄鉱石より作られるのですが、日本には鉄鉱石はほとんどなく輸入に頼っています。産出国から輸入してきた鉄鉱石を加工することで初めて鉄を得られるのです。そのために多大なエネルギーやお金がかかっています。そこで、日本では積極的に鉄のリサイクルが進められているのです。実際に日本で生産されている鉄のうち、鉄スクラップのリサイクルによって得られたものはかなりの割合を占めます。このように鉄は日本で貴重なものとされているため、不動車をスクラップして鉄を取り出す事業を行う業者がたくさん存在するのです。そういう業者であれば、事故車を高く買取してくれます。

車の買取業者の中には事故車の買取に対応しているところが多いです。こういう業者は、車をスクラップにして鉄を取り出す業者とのつながりがあるため、事故車の買取に対応できるのです。車の全重量の半分近くが鉄とされています。多くの鉄を含んでいるため、たとえ事故車で壊れて動かせないとしても、鉄くずとしての価値が非常に高いのです。スクラップをして得られた鉄は、国内外の製造業に流されて利用されています。鉄くずとしての価値は時期によっても変化するものです。たとえば、建設ラッシュのときには多くの鉄が求められるため、鉄くずの価値が高まり、買取需要も増えるのです。また、鉄だけではなく車にはアルミや銅といった貴重な資源も含まれ、これらも事故車の価値を高める要因となります。

部品としての価値
車はさまざまな部品から構成されています。事故車で問題のある車両の場合は、部品が壊れていることもあるのですが、まだまだ使える部品もたくさんあります。そういう部品を取り出せば、別の車両に使いまわすことができるため、価値が生まれるのです。そのため、買取業者は事故車でもお金を出して引き取ってくれます。ただし、自分で車を解体して部品を販売することはできません。自動車の解体には許可が必要となるからです。車の解体業者はきちんと許可を得ているため、事故車を買い取って、それを解体して部品を取り出し販売することが可能になっています。ETCやオーディオといった付属装置については、個人で取り外すことはできます。それ以外の部品については基本的に業者にしか扱えないものです。

事故車の部品の中でも価値がつくものはたくさんあります。ドアやエンジン、マフラー、さらには車のシートにいたるまで、キレイな状態であれば需要があるのです。買取された事故車は解体されて、それぞれの部品が細かく選別されます。そして、それぞれに高く売れるルートで販売されるのです。国内だけではなく、海外に部品が売られるケースもあります。日本車の部品を求めて海外からバイヤーがわざわざ訪れることもあるのです。部品の中でも一番高価なものはエンジンです。性能の良いエンジンであれば高い需要が見込めます。また、タイヤも特別なものであれば高値で引き取られるでしょう。

海外での価値
実は事故車が買い取られると、そのまま海外へ輸出されるというケースがあります。事故車を修理したあとに海外で中古車として販売されるのです。これは海外で日本車の人気が高いからです。新車に限らず、たとえ中古車であっても日本車に乗りたいと考えている人は世界中にいます。また、海外では新車と中古車の違いにあまりこだわっていない地域も多いのです。中古車でも質の高い日本車であれば十分走ってくれるだろうという期待があります。業者が事故車を買取すれば、世界中に売れる市場が存在しているため、上手くいけば高値で再販売できるケースもあるのです。買い取った車を海外に輸出することで大きな利益を上げている業者も珍しくありません。

海外で日本の中古車の人気が高い理由の1つとして、日本人が車を大切に扱うという点があります。そのため、かなりの距離を走っていても、購入してから年数が経過していても、あまり劣化していないケースもみられます。そういう車は、たとえ事故で破損したとしても、ちょっとした修理をすれば普通に走れるケースも少なくありません。輸出先は、アジアやアメリカ、ヨーロッパ、アフリカなど世界各地域です。また、基本的に日本で人気の高いメーカーは、海外でも人気が高い傾向にあります。日本の事故車を買うために海外からバイヤーが訪れていることも多いのです。そのため、事故車だからといって買取してもらえないと諦めてはいけません。日本の事故車は海外にまで需要があることを覚えておきましょう。

3.事故車を売るメリットは?

事故車の処分の方法を悩んでいる人は多いでしょう。事故車を処分することにはさまざまなメリットが存在します。どんな利点があるのか解説しましょう。

メリット1
事故車を売るための方法は2つあり、ディーラーの下取りと専門業者による買取があります。下取りとは、車を購入する際に今乗っている車を引き取ってもらうことです。下取り価格の分を、車を購入する価格から引いてくれます。ただし、ディーラーや自動車販売店は、自動車を販売することが本来の業務です。車の下取りはあくまでもおまけのサービスであると考えましょう。そのため、事故車を取り扱うノウハウを持っていないことが多いです。ディーラーや販売店は事故車を引き取っても、それを高く売って利益を得ることが難しくなります。そのため、ディーラーは事故車の下取りには消極的になることが多いでしょう。特に状態の悪い事故車については、廃車を提案されたり、価格がつかなかったりすることがあります。

一方、買取を専門としている業者は、中古車を扱うノウハウを有しており、高く再販売するルートを確保しています。こういう業者の方が下取りよりも高値で事故車を買取してくれるでしょう。また、事故車の状態やメーカー、走ってきた距離など条件はさまざまですが、幅広い車を買取対象としてくれるのも専門業者のメリットです。それぞれの車両をしっかりと確認し、適切な査定価格を提示してもらえます。たとえ不動車であっても、パーツ取りができたり、鉄くずとしての価値があったりするのです。もし状態の悪い事故車を持っているならば、専門業者に相談するとよいでしょう。意外なほど高価格をつけてくれるかもしれません。

メリット2
もし交通事故を起こすと費用がかかってしまいます。車両が壊れてしまえば、それを修理するためのお金が必要となるのです。交通事故の被害者は加害者に対して修理費用を請求する権利があります。ただし、必ずしも修理費用全額が損害として認められるわけではありません。修理が必要な状態であり、なおかつその修理費が適当なものであると認められる場合に限り、請求できます。ですが、修理費用を受け取ったとしても、必ず修理しなければいけないわけではありません。修理費用は修理をするという目的のお金ではなく、損害額だからです。交通事故によって生じた損害の目安として、その車両の修理費に相当するお金を受け取れるということになります。

したがって、修理費に相当する損害額を受け取り、さらに、事故車を買取業者に売れば、合計は結構な金額になりえます。このお金を用いれば新車を購入できるかもしれません。事故車であっても、高い買取金額を提示してくれる業者はあるものです。お得な条件で事故車を売ることができれば、交通事故で受け取る費用と合わせて、新車を買えるだけのお金に達する可能性もあります。交通事故で修理費用を受け取ったからといってそのまま修理をしたとしても、もう長持ちはしないかもしれません。買ってから年数が経っていたり、走行距離が大きかったりするならば、修理をしないという選択肢について検討してみましょう。

4.事故車はどこまで買い取りできる?

事故車といっても、状態にはかなりの差がつきます。問題なく動かせるものから、修理しても動かせないほど破損状況が酷いものもあるのです。事故車がどこまで買い取りできるのか紹介します。

破損状況によって買い取り額はどう変わる?
交通事故による自動車の破損状況はさまざまです。事故車だから絶対に評価が下がるわけではなく、一定の基準以上に損害を受けていると買取額は低くなってしまいます。たとえば、自動車の骨格部分を交換や修理した車は修復歴車と呼ばれます。こちらは、修復歴なしの車と比較すると一般的に商品価値が大きく下がるとされているのです。修復歴が残る部位としては、フレームやインサイドパネル、ピラーなどです。車体の構造上の骨格になる部位や走行に影響を与える部位とされています。一方、バンパーやドアパネル、トランクフードなどの損害を受けただけでは、たとえ修理したとしても修復歴ありとはみなされません。これらの部位は走行に影響しないからです。

ただし、修復歴車の買取を専門とする業者は、破損状況はあまり重視しない傾向にあります。酷い破損状況の事故車であっても、きちんと価値を認めてくれます。これは、たとえば海外への販売ルートがあるからです。海外では修復歴車への抵抗感が日本に比べて薄いという傾向があります。そのため、車体の骨格部位の修理を受けている車であっても、高値で売れることが多いのです。また、使えるパーツをリサイクルしたり、鉄くずとしてリサイクルできるような場合は、車体の状態はそれほど重視されません。もちろん、修理しても走行不能な車や使えるパーツが残っていないような事故車は、さすがに買取価格は低くなります。それでも鉄くずとしての値はつけてもらえます。

外国車も買取できるの?
基本的に日本では国産車に乗っている人の方が数は多いです。外国車に乗っている人はそれほど多くありませんがそれなりにいますので、一定の需要はずっと存在しています。したがって、外国車は新車だけではなく中古車の需要も高いです。基本的に外国車は輸入されてくるものであり、そのため価格が高くなりやすいです。そこで、安く入手するために中古の外国車に注目している人は少なくないので、外国車の買取をしてもらうことは可能です。ただし、普通の買取業者は国産車について専門でも、外国車に関しては素人であることが多いです。きちんと外国車についてノウハウのある業者を利用するべきでしょう。

また、外国車に関しても国産車と同様に事故車を買取してもらうことが可能です。外国車は海外でも当然需要があり、事故車を海外で再販売するというルートがあります。また、パーツや資源として扱われるのであれば、国産車も外国車も同じように事故車として買取してもらえるでしょう。

5.事故車を売る時の注意

事故車でも買取してもらえると聞いて安心した人は多いでしょう。ただし、事故車を実際に売るときにはいくつか注意点があります。注意するべきポイントを紹介しましょう。

速やかな手続きを行う
もし交通事故の被害にあったならば、とても動揺してしまうものですが、速やかに行動しましょう。警察を呼んだり、念のため病院で検査を受けたりします。さらに、加害者側と交渉をして、できる限り修理費用を請求しましょう。そして、事故車を売ることになったならば、まずは業者を探します。いろいろな業者があるため、査定をしてもらい、できるだけ高く買取してくれる業者を利用しましょう。そして、実際に買取手続きをして車を売るのです。

これらの手続きを素早くしないと、買取価格が落ちてしまう可能性があります。事故車であっても、買取には相場というものが存在するのです。普通の車の場合は買取価格が時期によって高くなることがあります。しかし、事故車の場合は時間が経てば経つほど価値が下がることの方が多いでしょう。そこには、事故車をそのまま放置しておくと、よけいに破損状況が酷くなるなどの理由があります。事故車の査定は無料でしてもらえるため、素早い行動を心がけましょう。

還付金がもらえるか確認
車を処分する際に、先に支払っていた税金が還付されることがあります。基本的に税金は前払いが基本となっているため、車を処分する時期によっては、払いすぎているケースがあるのです。これはきちんと手続きをしないと還ってこないため、忘れずに手続きをしましょう。還付金が発生することのあるお金は重量税と自動車税、自賠責保険の3つです。この3つは自動車を所有している人が必ず支払っているものです。



自動車税は毎年4月1日時点で車を所有している人が1年分を前払いします。したがって、車を処分した後の期間については還付金を受け取れます。ただし、残り期間が1カ月に満たない場合は受け取れません。また、軽自動車税についてはそもそも還付金の制度がありません。重量税は車検を受けるための費用であり、2年以上の分を先に支払います。こちらも処分をした翌月以降に残っている分だけ還付金が発生するのです。また、自賠責保険についても同様に2年以上の期間加入し前払いするため、残った分は請求すれば戻ってきます。

これらの還付金の手続きは基本的に自分でしなければいけません。自動車税と重量税は廃車の手続きをしてから請求できます。抹消登録を済ませば、還付金の通知のはがきが届けられるのです。一方、自賠責保険は、廃車手続きをし、その証明書を交付してもらってから手続きをします。こちらは保険会社に直接申請するため、廃車手続きと同時にできないのです。これらは車を処分する手続きが行われないと請求できないため、買取に出す際には、業者が廃車の手続きをしてくれるかどうかも確認しておきましょう。

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