また、問診は飼い主さまによる最初の問い合わせから始まると考えています。電話に出る診療助手たちは皆、飼い主さまの気持ちを理解しようと努めており、適切な対応をいたします。どうぞ安心して気になっていることをお話しください。
ルーティンを守る診察 問診とあわせて重視しているのは、触診や視診、聴診といった五感を用いる診察です。まず多くの情報を得られるのが視診で、症状が出ている部位に限らず、目や耳、鼻、口、皮膚などを順番に見ていきます。ケースによっては診察室内を歩かせ、歩き方の異常も確認します。同時に耳や口のにおいも確かめ、目に見えない炎症や歯周病が生じていないかをチェックします。さらに、触診では可能な限り全身に手を当てるようにし、聴診では心臓や呼吸器、胃腸等に異常が無いかどうかを探ってゆきます。
こうした流れを基本のルーティンとし、怠ることなく、先入観も持たずに、どの子にも実施するよう心がけています。五感で収集した情報をより詳細に検討したいときには、必要に応じて血液検査やレントゲン撮影等も行います。
口内環境や皮膚の健康を維持するために 当院では、良好な口内環境の維持が重要と考えています。たまった歯石を除去し、重い疾患が見られれば抜歯をして、すっきりと清潔な状態にします。歯周病が進行すると、痛みに伴うストレスや食欲減退で苦しむことになり、動物たちの生活の質が低下してしまいます。口は体の入り口であるため、細菌が侵入することにより、心臓や腎臓、肝臓、呼吸器などに悪影響を及ぼすケースも考えられます。ひどい場合は、顔が腫れて皮膚に穴が開いてしまうこともあります。
ワンちゃんネコちゃんの肌トラブルも、比較的多い来院理由のひとつです。かゆがったり、ただれたりするだけでなく、たくさん毛が抜けてしまうこともあり、飼い主さまもつらそうな表情でお見えになります。投薬等で治ることもありますので、飼い主さまお一人で悩まず、どうぞご相談ください。