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カビ

主に壁や床の溝に見られる黒色の汚れはカビになります。黒色のカビはよく「黒ずみ」とも呼ばれ、湿気がある場所であればまず発生します。空気中にも混じっているカビ菌ですので、発生条件さえ整えばお風呂以外でも窓のサッシなどにも見ることがあります。菌自体に毒素は無いのですが、アレルギーや気管支炎の原因になることがございますので、できるだけ掃除をした方がいいでしょう。
また、ピンク色の汚れも黒ずみと同じ場所によく見られますのでカビの一種として見られがちですが、実は酵母菌ですので毒素もない無害な菌です。ですが、黒ずみの発生原因になっておりますので、黒ずみと一緒に綺麗に掃除しましょう。

効果的な掃除アプローチとしては、市販されているカビ駆除の薬剤スプレーを利用することが一般的ですが、スプレーを吹きかけて拭くだけでは効果的ではございません。
カビは床や壁に根を張っております。拭き掃除だけでは表面の汚れを無くしただけになり、すぐに同じ場所に黒ずみが再発します。別途お掃除方法でも説明いたしますが、キッチンペーパーやラップなどを使用し薬剤をカビに対して長時間触れさせることで効果的にカビの除去ができます。

ピンクのぬめり

主に浴槽や排水口に見られる粘着性のある汚れです。先にご紹介したカビの汚れを説明した際に記載したピンク汚れである酵母菌が原因であり、皮脂汚れを養分として増殖した際に粘着性のある物質を分泌し色味とぬめりを生みます。
人体への悪影響はないのですが、そのまま放置しているとピンク色の色素が壁や床に定着しますので、小まめな掃除を行う必要がございます。

効果的な掃除方法としては、お風呂掃除用の洗剤を汚れに付けて2～3分ほど放置してから拭き掃除をすることで簡単に落とせます。普段のお風呂掃除と合わせてできますので、比較的掃除の中では難しくないでしょう。

水垢と湯垢

主にお風呂全体に見られる汚れですが、水垢は水栓や鏡、湯垢は浴槽内に見られます。
水垢は水道水に含まれる成分が凝固した汚れであり、これはお風呂以外でもよく見られる汚れです。特に水がかかりやすい水栓回りや鏡などは目に付くかと思います。鏡では鱗の様な白い汚れが見られます。湯垢は皮脂や石鹸カスなどが結びついた汚れです。浴槽のお湯を抜いた後に、浴槽の壁に触れるとぬめりを感じるかもしれませんが、それが湯垢です。

効果的な掃除方法として、湯垢に対しては市販の浴槽掃除用の洗剤で十分に汚れが落とせます。落としづらいのは水垢です。水垢はアルカリ性の汚れの為、酸性の洗剤を駆使する必要がございます。浴槽用の洗剤では落とせないので、別途酸性の洗剤を用意したり、クエン酸をお持ちでしたら水に溶かしてクエン酸スプレーを作り掃除する方法が挙げられます。ただし、鏡に付着した鱗の様な水垢汚れは凝固が酷く、お客様の力だけでは綺麗に落とせないかもしれません。

手垢

手の皮脂汚れが水栓や鏡に触れることで手垢になります。手垢は小まめに拭き掃除などを行いましょう。特に鏡に付いた手垢は嫌でも目に付きますので、常に拭き掃除できる環境を用意しましょう。

効果的な掃除方法として、重曹などのアルカリ性の性質をもつ薬剤を使用した掃除です。皮脂は酸性の汚れですので市販されている洗剤などを購入する際は成分や用途をよく見て購入しましょう。また、雑巾などで拭き掃除するよりも目の細かいマイクロファイバー系のタオルを利用した方がより落ちやすいです。

化粧品汚れ

男性も女性も洗面所で化粧品を使う人が多いかと思います。化粧品に含まれている成分は主に油分であり、洗面台や鏡に付着し放置すると凝固し、簡単には落とせない汚れになります。

効果的な掃除方法として、重曹などのアルカリ性の性質をもつ薬剤を使用した掃除です。油分は酸性の汚れですので市販されている洗剤などを購入する際は成分や用途をよく見て購入しましょう。また、昨今ではメラミンスポンジと呼ばれる研磨することで汚れを落とすスポンジも販売されております。洗面台の様な陶器製であればリスクなく使用できますので、凝り固まった汚れに対しては使用をお勧めいたします。

浴槽の掃除

浴槽掃除は普段どうしていますか？ご家庭によっては掃除する日数に違いがあることもございます。
例えば一人暮らしですと、湯船に浸かるのは一人だけですので、2～3日はそのままお湯を沸かして再利用するために掃除しないケースがございます。
また、家族が多いご家庭では毎日お湯を抜き掃除するケースもございます。
浴槽の主な汚れは湯垢ですので、湯船に入られる人が少ないのであれば毎日掃除をしなければいけない決まりはございません。
ただし、湯垢を放置することは常にお湯を汚しているのと同じですので、できれば一人暮らしの人でも週に2～3回はお湯を抜き、浴槽掃除されることをお勧めします。

浴槽の掃除は別段難しいことはございません。

多くのご家庭でもこの様な掃除方法を実践しているのではないでしょうか？
この掃除方法に追加していただきたい掃除箇所がございます。
それは「追い炊き排管部のカバー」です。
浴槽内にはお湯を沸かすための追い炊き排管が用意されております。その排管にごみが入らない様にするためにカバーが取り付けられているのですが、カバーにごみが溜まりやすいです。追い炊きをした際に湯船にごみが浮かび上がったのであれば、カバー内にごみが溜まってしまっている証拠です。そのままでは追い炊き効果も薄れますし、追い炊きの度にごみが浮かび上がるので気持ちの良いお風呂時間ではないでしょう。

カバーの取り外しは浴槽によって多少の違いがございますが、基本はビンの蓋を開けるようにカバーを捻ることで取ることができます。カバー表面に回す方向が記載されていることが多いので、その通りに捻り取りましょう。
カバー側と排管部側に付着したごみを取り除き、ぬめりを洗剤を使用して掃除しましたら元の位置に取り付けて掃除完了です。

お風呂内の掃除

お風呂内の掃除では以下の箇所を入念に掃除しましょう。

水栓回りは水垢の汚れが付きやすいです。普段の掃除から酸性洗剤を利用して水垢掃除ができるのが好ましいですが、お風呂掃除に毎日時間を取られるのが嫌な人は、湯垢を落とすことを目的として掃除しましょう。水垢掃除は時間が取れる時にまとめて掃除を行っても大丈夫です。

壁の掃除ではできれば黒ずみなどのカビ汚れを何とかしたいのですが、カビを根こそぎ除去するには時間がかかります。こちらも時間が取れる日にまとめて行った方が良いでしょう。

最後にご紹介するのが床や排水口部ですが、こちらは毎日掃除をしていただきたいです。特に排水口部は皮脂や洗剤などが流れる終着点であり、汚れが溜まります。この汚れを元にピンクぬめりや嫌な臭いが発生しますので、洗剤を利用して念入りに掃除しましょう。また、排水口部には直接髪の毛などのごみを排水口に流さないためにヘアキャッチャーが取り付けてありますので、髪の毛も取り除きましょう。放置したままですと、排水口詰まりの原因になります。ヘアキャッチャーや髪の毛に、直接触れるのに抵抗がある人は使い捨て手袋を利用しましょう。

水栓の掃除箇所

一つ穴タイプの特徴

浴槽の中に穴が1つであれば一つ穴タイプです。
穴の奥で管が給湯器を通ることで水が温まり、ポンプによって循環します。
二つ穴タイプに比べてお湯の温度にムラができにくく、循環するスピードも早いのが特徴です。

二つ穴タイプの特徴

浴槽の中を確認し、穴が二つあれば二つ穴タイプです。
下の穴から入った水が風呂釜の中で温められ、温められたお湯が熱の上昇によって上の穴から出てくるという仕組みです。
ポンプで送り出す一つ穴と比べて水の流れが緩やかなため、その分汚れが溜まりやすいというデメリットがあります。