毛皮は経年によって劣化が進みます。主な劣化は次の通りです。
毛抜け
細菌の繁殖や毛根が傷つくことによって毛が抜け落ちる劣化
虫食い
毛皮についた虫が産卵して羽化した幼虫が毛を食べてしまった劣化
硬化・破れ
過度なドライクリーニングや水濡れによって皮が硬くなり破けやすくなる劣化
変色
紫外線や粉塵の付着によって毛のタンパク質が黄色の物質を生成したための劣化
臭い
薬品残留臭、カビ繁殖による不快な臭いが付着してしまう劣化
毛皮は手入れを怠ると劣化が進行してしまう品物です。毛皮が劣化すると修復するのに費用がかかるだけでなく、買取価格も下がってしまいます。
毛皮の手入れ方法は、まずは定期的にほこりを取り除きましょう。毛皮はほこりなどの粉塵が付着しやすい品物です。ほこりを取り除くのを怠ると毛抜けや変色の原因となるため注意が必要です。ほこりを取り除く際はきつく叩くと毛皮が傷んでしまうので、軽く叩いて落としましょう。
毛皮の毛の部分に汚れが付着した場合は、毛並みに沿って皮の部分を濡らさないようにぬるま湯に浸して絞ったタオルできれいに拭き上げましょう。拭いた後はクシで丁寧に毛並みを整えましょう。また、自然乾燥を行うことも必要です。
毛皮を保管する前に汚れが残っていると、虫食いやカビの繁殖などによって保管中に自然劣化が進んでしまうので、まずはクリーニングに出しましょう。
毛皮は熱や光に弱く、湿度の高い場所ではカビが繁殖してしまいます。毛皮を保管する際は通気性の良いクローゼットに大きなハンガーにかけて間隔を確保しましょう。また、カバーをかけて保管することを忘れてはいけません。防虫剤を使用することも大切です。その際、防虫剤は毛皮には触れないようにしましょう。