テレビアンテナ設置方法を解説|あなたのお家にピッタリのアンテナを紹介

アンテナ

この記事を開いたあなたは、昔ながらのブラウン管テレビから薄型テレビに買い替えた頃を思い出しながら、
「新築に引っ越したけど、テレビが見られない」
「アンテナ設置ってどうすればいいんだっけ?」

と思っている真っ最中ではないでしょうか。

この記事では、引っ越しやご新築にともなうテレビアンテナ設置について、わかりやすく解説します。
テレビアンテナの種類と選び方、設置に必要な道具と設置方法、業者選びのポイントまで、余すところなくお伝えするので、ぜひ読んでみてくださいね。この記事を読めば、あなたも最適なアンテナ設置方法を見つけ、快適なテレビ視聴をスタートできます!

テレビアンテナの種類と特徴

テレビアンテナの種類と特徴

一言で「テレビアンテナ」と言っても、実はさまざまな種類があるんですよ。それぞれにメリットやデメリットがあり、どのテレビアンテナを選ぶかで視聴できる番組が変わります。ここでは、そのようなテレビアンテナの特徴を、わかりやすくお伝えしますね。

屋根の上でお馴染み!「八木式アンテナ」

まずは、昔からお馴染みの「八木式アンテナ」です。魚の骨のような形をしていて、屋根の上に立っている姿を見たことがある方も多いでしょう。

アンテナの中でも価格が安く、電波をしっかりキャッチしてくれる頼もしさがある一方で、風雨の影響を受けやすいという一面も。昔、台風の後にアンテナが傾いて、慌てて修理した、なんて経験がある方もいらっしゃるかもしれませんね。このアンテナ、実は「指向性」という、特定の方向からの電波をキャッチするアンテナなのです。だから、電波塔の方向をしっかり見定めて設置する必要があるんですね。

「八木式アンテナは、太陽光発電システムの邪魔になるんじゃないか」と心配される方もいますが、大丈夫です!破風板(壁面)設置や屋根裏設置により、太陽光発電の邪魔にならずに設置できますよ。

デザイン性が魅力!「デザインアンテナ」

最近人気なのが、おしゃれな「デザインアンテナ(フラットアンテナ・平面アンテナ)」です。長方形の箱型で、家の外観に馴染みやすいのが特徴です。壁面やベランダに取り付けられることが多いデザインアンテナは、部材を含めて2.2kgと軽くて持ち運びしやすいです。八木式アンテナのように必ずしも屋根の上に設置する必要がないので、見た目もスッキリ。太陽光発電システムの邪魔になることもありません。

「性能はどうなの?」と心配になるかもしれませんが、最近のデザインアンテナは性能も向上していて、八木式アンテナに負けないくらいしっかり電波をキャッチしてくれるものも多いんですよ。ただ、電波の弱い地域だと、少しだけ設置場所が限られる可能性があることも抑えておきましょう。

ポール型でおしゃれ!「ユニコーンアンテナ」

最近、街で見かけることが増えた、ちょっぴりスタイリッシュなアンテナ、それが「ユニコーンアンテナ」です。まるで、家の屋根にそびえ立つ一本の角のように、スッキリとしたポール型が特徴。どの角度から見ても金具が見えない、洗練されたデザインが、おしゃれな家によく似合います。

「アンテナって、どうしても生活感が出てしまう」と感じていた方も、このユニコーンアンテナなら、きっと気に入るはず。色味もブラックブロンズとウォームホワイトの2種類から、家の外観に合わせて選べます。

性能面でも、風の影響を受けにくく、建物が隣接する住宅密集地でも電波を取得しやすいユニコーンアンテナは、「家の外観にもこだわりたい」「おしゃれなアンテナを探している」という方におすすめです。

一部屋だけテレビを見たい!「室内アンテナ」

「ちょっとだけテレビを見たい」「とりあえずお試しで」というときに便利なのが、「室内アンテナ」です。室内アンテナには、壁や窓に貼り付ける「ペーパータイプ」と「据え置き型」の2種類があります。どちらもコンパクトで持ち運びも簡単、設置工事も不要なので、手軽にテレビを楽しめます。

ただし、あくまで室内用のアンテナなので、電波をキャッチする力は他のアンテナに比べると少し控えめ。電波の強い地域や、窓際に設置するなど、設置場所を工夫する必要があるかもしれませんね。

衛星放送を見たい方に!「BS/CSアンテナ」

そして、忘れてはいけないのが「BS/CSアンテナ」です。お皿のような形をしていて、ベランダや壁に取り付けられていることが多いですね。これは、地上波の電波ではなく、衛星から送られてくる電波を受信するアンテナです。

「BS」や「CS」は、より多くのチャンネルや高画質な映像を楽しめる有料放送です。BS/CSアンテナを設置すれば、スポーツ中継や映画、時代劇、ドキュメンタリーなど、地上波とはまた違った番組を自宅で視聴できるようになります。4K8K対応のBS/CSアンテナを設置すれば、最新の高画質な映像を自宅で楽しむこともできますよ。

ちなみにBS/CSアンテナは、電波をキャッチするために、衛星の方向に向けて正確に取り付ける必要があります。少しでも向きがズレると、映像が乱れたり、映らなくなったりすることがあるので、注意が必要ですよ。

どのテレビアンテナを選べばよいか?

どのテレビアンテナを選べばよいか?

次の3ステップで、洋服選びのように、あなたの家にピッタリなアンテナを見つけましょう。

ご自宅の電波状況から選ぶ

電波の強さはどうか?屋根の形は?周りの建物は?これらの指標により、候補となるアンテナが絞られてきます。電波が弱い地域なら、受信性能の高い「高性能八木式アンテナ」「高性能デザインアンテナ」がいいですし、太陽光パネルがある屋根なら八木式アンテナの屋根裏設置や、デザインアンテナの壁面設置がピッタリです。

視聴したい番組から選ぶ

地上波の番組だけ視聴するなら、「八木式アンテナ」「デザインアンテナ」から選びましょう。手軽さ重視だったり、すぐに引っ越す場合は「室内アンテナ」がおすすめです。BS/CS放送も楽しみたいなら、お皿の形の「BS/CSアンテナ」も設置しましょう。

好きなデザイン・色味から選ぶ

電波状況に問題がなければ、好きなデザインのアンテナを選ぶのもありです。最近のアンテナは、銀や白だけでなく、ブラックやブラウン、ベージュ、メッシュ加工されたものなど、多彩なカラーバリエーションがあります。美観を損なわないよう、外壁の色味とアンテナの色味を合わせたり、アクセントになるよう窓枠や玄関ドアの色味とアンテナの色味を合わせたりと、夢が広がります。

もし迷ったら、プロに相談するのが一番確実です。プロのアンテナ工事職人は、多くの部材を持ち運び、あなたの家の環境に合わせて、最適なアンテナをカタログや現物を見せて提案してくれますよ。

テレビアンテナの設置方法

テレビアンテナの設置方法

さあ、テレビアンテナが決まったら、次は設置です。準備物は次の通りです。

アンテナ関連部材

・アンテナ本体
・アンテナマスト、屋根馬、ステーアンカー、ワイヤー(※八木式アンテナの屋根上設置の場合)
・壁面金具 or 取付金具(※外壁やベランダ設置の場合)
・サイドベース(※外壁や破風板設置の場合)

作業道具

・レンチ、10mmスパナ、プラスドライバーなど
・ボルト
・作業用手袋
・三連はしご or 脚立(高所作業の場合)
・電波測定機
・水平器

配線部材

・アンテナケーブル(必要な長さ分)
・ブースター(電波を強くする装置)
・分配器、分波器(複数のテレビで視聴する場合)

実は、設置方法もアンテナの種類によって変わってきます。八木式・デザイン・BS/CSアンテナ、それぞれの設置方法を見ていきましょう。

八木式アンテナの設置方法

八木式アンテナを設置するときは、電波測定機で建物の周辺を調べます。一番電波を取りやすい位置がわかったら(多くの場合、屋根上や壁面、ベランダ)、屋根馬や壁面金具を設置し、その上にアンテナマスト、最後にテレビアンテナの順番で取り付けます。屋根上にアンテナを設置する場合は、アンテナが倒れないよう、ステーアンカーとステンレス線で屋根の四方向から固定します。アンテナ本体を設置したら、外壁の引込口やエアコンダクト、通気口からアンテナケーブルを通し、各部屋に配線します。

なお、八木式アンテナを屋根の上に設置するときは、高所作業になります。風雨にさらされ、転落・部材の取り落としの危険がありますので、安全第一で専門業者にお任せするのが安心です。プロのアンテナ設置職人は、重いアンテナ(部材を含めて3.5kgほどあります)の持ち運びに長けていて、防水処理、電波測定機を使った向き調整もしっかりと行ってくれますよ。

デザインアンテナの設置方法

デザインアンテナは、2階の外壁やベランダに取り付けることが多いです。部材を含めて2.2kgと軽いため、他のアンテナと比べて設置しやすい点もポイント。

デザインアンテナの設置では、まずは測定器で電波の取得しやすい壁面を調べます。設置する場所が決まったら、レンチ、ボルトを使って壁面金具を取り付け、アンテナ本体を上から差し込みます。最後に、アンテナ本体の下にアンテナケーブルをつなぎ、壁の引き込み口にケーブルを通して、各部屋に配線します。

実は、テレビアンテナ設置でもっとも難しいのが、この「各部屋への配線」となります。屋根裏や点検口の中の配線を操作することになりますので、プロにお願いするのが確実かもしれません。

ユニコーンアンテナの設置方法

ユニコーンアンテナの設置は、一見難しそうに見えるかもしれませんが、基本的には他のアンテナと大きく変わりません。ただ、ポール型なので、しっかりと垂直に固定することで、電波の取得がしやすくなるだけでなく、アンテナが長持ちし、家の外観もスッキリします。

まずはアンテナと電波測定機をつないで、外壁の周りを動かし、設置場所を決めます。外壁や破風板にサイドベースを取り付け、アンテナマストを建てたら、ユニコーンアンテナ本体下部の蓋を外して上から差し込みます。

マストを挟み込むようにボルトを取り付け、アンテナの向きを定めたら、10mmレンチもしくはプラスドライバーでしっかりと固定します。アンテナケーブルを端子につなぎ、壁の引き込み口から配線します。このとき、アンテナケーブルの接続部分が壊れないよう、付属の防水キャップをしっかりと押し込むことがポイントです。各部屋のテレビに配線したら、作業は完了です。

室内アンテナの設置方法

室内アンテナは、ホームセンターやネットショップで購入し、家に持ち帰って置くだけなので、自分で簡単に設置できます。ただし、建物の周辺環境によっては電波が届きにくかったり、物が当たってアンテナの向きが変わってテレビを視聴できなくなったりするので、設置場所を工夫しましょう。

家中のテレビの電波を室内アンテナで取得する場合は、屋根裏や点検口にアンテナケーブルを通す必要があります。「なんだか、設置もイメージできてきたぞ」と思っていただけたら嬉しいです。

BS/CSアンテナの設置

BS/CSアンテナを設置するときは、電波測定機を「衛星放送」に合わせて、どこに設置するのがよいか決めます。ベランダの柵や外壁に、レンチで取付金具を固定し、その上にお皿の形のアンテナ本体を仮留めします。すでにご自宅に地デジアンテナが設置されている場合は、そのマストにBS/CSアンテナを追加することが多いですね。

BS/CSアンテナの下にアンテナケーブルをつないだら、電波測定機を用いて、アンテナの向きを調整します。BS/CSアンテナは、衛星の方向に向けて正確に設置する必要があり、1mmでもズレると、映像が乱れてしまうことがあります。「昔は自分でやったもんだ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、確実にテレビを楽しむためには、プロの力を借りることも考えてみてくださいね。最後に、アンテナケーブルを点検口から各部屋に配線し、テレビ映りを確認したら、作業は完了です。

賃貸のテレビアンテナ設置はどうする?

賃貸のテレビアンテナ設置はどうする?

最近では珍しいですが、入居時にテレビアンテナがついていない賃貸物件も存在します。「賃貸だけど、テレビアンテナって自分で設置しないといけないの?」と、迷ってしまいますよね。

ご自分でアンテナを設置する前に、必ず大家さんや管理会社に相談しましょう。勝手にアンテナを付けると、「契約違反」と言われることがあるからです。それから、「引っ越すときには元に戻してくださいね」と言われることもあります。

もし、建物にみんなで使うテレビアンテナがあれば、それを使わせてもらうのが一番ラクです。もし無かったら、室内に置けるアンテナを設置するのもありです。

自分で設置するのが心配なら、プロのアンテナ設置業者に相談するのも一つの手です。プロは、電波が良く届く場所を知っているし、安全に設置してくれます。賃貸の全部屋でテレビを視聴できるようにするには、配線や設置場所に注意が必要ですが、プロはきちんと対応してくれますよ!

テレビアンテナ設置とケーブルテレビ、光回線の比較

テレビアンテナ設置とケーブルテレビ、光回線の比較

テレビを視聴する方法には、アンテナ設置以外にも、ケーブルテレビや光回線も存在します。最大の違いは、ケーブルテレビや光回線は、設置後に毎月、ずっとお金がかかりますが、テレビアンテナは、一度設置すれば、あとはお金がかからない点です。

ケーブルテレビ

・月額料金が発生する。
・チャンネル数が限られる場合がある。
・解約手続きが面倒。

光回線

・月額料金が発生する。
・回線工事が必要な場合がある。
・契約期間の縛りがある場合がある。

テレビアンテナ設置

・1度設置すれば、月額料金を支払う必要がない。
・長く使うほど費用がお得になる。
・ライフラインが寸断される災害時にも最新情報を入手できる。

特筆すべき点としては、テレビアンテナは災害時にも役に立つんです。もしも停電になったり、インターネットが使えなくなったりしても、テレビアンテナがあればひとまずニュース番組で情報を確認できる。これが結構、安心できるんですよね。

もちろん、ケーブルテレビや光回線にもメリットはありますが、いざというときに活躍するのはテレビアンテナではないでしょうか。とくに、今の住まいで長くテレビを見たいと思っている方には、テレビアンテナがおすすめですよ。

おすすめのアンテナ工事業者

テレビアンテナ設置を業者に依頼する方法

テレビアンテナ設置を業者に依頼する方法

テレビアンテナ設置を業者に依頼するときの業者の選び方と、依頼から設置までの流れを紹介します。テレビアンテナの設置、業者さんに頼むとなると、ちょっと不安ですよね。「どこに頼めばいいの?」「変な業者だったらどうしよう…」って、いろいろ心配になりますよね。でも大丈夫!業者選びも、きちんと手順を踏めば、安心して任せられますよ。

まずは、業者さん探しから

インターネットで検索して、いくつかの業者さんをピックアップしてみましょう。テレビアンテナ設置業者を選ぶときのポイントは次の3点です。

  • ホームページで、工事の内容と実績をチェックする
  • 口コミや評判も参考にする(「実際に頼んだ人の声」って、結構、参考になるんですよ。)
  • できれば、電気工事士の資格を持っていて、アフター保証がある業者が安心

新築やお引っ越しの際のテレビアンテナ設置では、「引き渡し日が決まってから」アンテナ工事を依頼しましょう。物件の引き渡し後であれば、いつでもテレビアンテナ設置が可能です。

見積もりをお願いしてみよう

気になる業者さんには、現地見積もりを依頼してみましょう。テレビアンテナの設置では、周辺の建物によって電波が取得しにくかったり、家の構造や点検口の位置によってアンテナケーブルの長さが変わるため、どうしても現地調査をしないと、正確な見積もり金額がわからないのです。このとき、時間がある方は、「相見積もり」と言って、複数社から見積もりを取るのも有効です。

見積もりには、何にいくらかかるのか、内訳を説明してくれるか確認しましょう。「あれもこれも」と、後から追加料金を請求するような業者さんは、要注意です。

業者さんを決めたら、工事の日時を決めましょう

見積もりを通して、「信頼できる」と思ったら、業者さんと契約しましょう。契約にあたって、次のようなポイントをチェックしてみてください。

  • 質問には、丁寧に答えてくれるか?
  • テレビアンテナのカタログや現物を見せて選ばせてくれるか?
  • 養生(お家が汚れないよう保護すること)はしっかりしているか?
  • 新しい4K8Kアンテナを設置する場合は、補助金申請のサポートをしてくれるか?

見積もりに納得したら、当日の設置工事を依頼することも可能ですが、物件の引き渡しが済んでいない場合は、日をあらためて立ち会い可能な日時を指定しましょう。

いよいよ設置工事当日

設置工事の当日は、依頼者の立ち会いのもと、業者のスタッフさんが約束の時間に来て、テキパキと設置してくれます。工事中は「別室で待機していてくださいね」と言われることが多く、作業も2〜3時間で完了します。早ければ1時間以内に作業が完了することもありますよ。気になることは、遠慮せずにその場で質問しましょう。

設置工事が終わったら、スタッフさんと一緒にテレビ映りを確認して、問題なければ支払いに進みます。このとき、テレビがある場合は、テレビ映りの確認やチャンネル設定も基本料金の中で対応してもらえます。新築など、まだテレビがないお家では、映りの確認はサービス内容に含まれません。

アンテナ設置は、プロに任せるのが一番安心です。自分でやると、屋根の上での作業は危ないですし、電波の調整も難しいですからね。安心してテレビを見るためにも、信頼できる業者さんを選んでくださいね。