さあ、テレビアンテナが決まったら、次は設置です。準備物は次の通りです。
アンテナ関連部材
・アンテナ本体・アンテナマスト、屋根馬、ステーアンカー、ワイヤー(※八木式アンテナの屋根上設置の場合)・壁面金具 or 取付金具(※外壁やベランダ設置の場合)・サイドベース(※外壁や破風板設置の場合)
作業道具
・レンチ、10mmスパナ、プラスドライバーなど・ボルト・作業用手袋・三連はしご or 脚立(高所作業の場合)・電波測定機・水平器
配線部材
・アンテナケーブル(必要な長さ分)・ブースター(電波を強くする装置)・分配器、分波器(複数のテレビで視聴する場合)
実は、設置方法もアンテナの種類によって変わってきます。八木式・デザイン・BS/CSアンテナ、それぞれの設置方法を見ていきましょう。
八木式アンテナの設置方法
八木式アンテナを設置するときは、電波測定機で建物の周辺を調べます。一番電波を取りやすい位置がわかったら(多くの場合、屋根上や壁面、ベランダ)、屋根馬や壁面金具を設置し、その上にアンテナマスト、最後にテレビアンテナの順番で取り付けます。屋根上にアンテナを設置する場合は、アンテナが倒れないよう、ステーアンカーとステンレス線で屋根の四方向から固定します。アンテナ本体を設置したら、外壁の引込口やエアコンダクト、通気口からアンテナケーブルを通し、各部屋に配線します。
なお、八木式アンテナを屋根の上に設置するときは、高所作業になります。風雨にさらされ、転落・部材の取り落としの危険がありますので、安全第一で専門業者にお任せするのが安心です。プロのアンテナ設置職人は、重いアンテナ(部材を含めて3.5kgほどあります)の持ち運びに長けていて、防水処理、電波測定機を使った向き調整もしっかりと行ってくれますよ。
デザインアンテナの設置方法
デザインアンテナは、2階の外壁やベランダに取り付けることが多いです。部材を含めて2.2kgと軽いため、他のアンテナと比べて設置しやすい点もポイント。
デザインアンテナの設置では、まずは測定器で電波の取得しやすい壁面を調べます。設置する場所が決まったら、レンチ、ボルトを使って壁面金具を取り付け、アンテナ本体を上から差し込みます。最後に、アンテナ本体の下にアンテナケーブルをつなぎ、壁の引き込み口にケーブルを通して、各部屋に配線します。
実は、テレビアンテナ設置でもっとも難しいのが、この「各部屋への配線」となります。屋根裏や点検口の中の配線を操作することになりますので、プロにお願いするのが確実かもしれません。
ユニコーンアンテナの設置方法
ユニコーンアンテナの設置は、一見難しそうに見えるかもしれませんが、基本的には他のアンテナと大きく変わりません。ただ、ポール型なので、しっかりと垂直に固定することで、電波の取得がしやすくなるだけでなく、アンテナが長持ちし、家の外観もスッキリします。
まずはアンテナと電波測定機をつないで、外壁の周りを動かし、設置場所を決めます。外壁や破風板にサイドベースを取り付け、アンテナマストを建てたら、ユニコーンアンテナ本体下部の蓋を外して上から差し込みます。
マストを挟み込むようにボルトを取り付け、アンテナの向きを定めたら、10mmレンチもしくはプラスドライバーでしっかりと固定します。アンテナケーブルを端子につなぎ、壁の引き込み口から配線します。このとき、アンテナケーブルの接続部分が壊れないよう、付属の防水キャップをしっかりと押し込むことがポイントです。各部屋のテレビに配線したら、作業は完了です。
室内アンテナの設置方法
室内アンテナは、ホームセンターやネットショップで購入し、家に持ち帰って置くだけなので、自分で簡単に設置できます。ただし、建物の周辺環境によっては電波が届きにくかったり、物が当たってアンテナの向きが変わってテレビを視聴できなくなったりするので、設置場所を工夫しましょう。
家中のテレビの電波を室内アンテナで取得する場合は、屋根裏や点検口にアンテナケーブルを通す必要があります。「なんだか、設置もイメージできてきたぞ」と思っていただけたら嬉しいです。
BS/CSアンテナの設置
BS/CSアンテナを設置するときは、電波測定機を「衛星放送」に合わせて、どこに設置するのがよいか決めます。ベランダの柵や外壁に、レンチで取付金具を固定し、その上にお皿の形のアンテナ本体を仮留めします。すでにご自宅に地デジアンテナが設置されている場合は、そのマストにBS/CSアンテナを追加することが多いですね。
BS/CSアンテナの下にアンテナケーブルをつないだら、電波測定機を用いて、アンテナの向きを調整します。BS/CSアンテナは、衛星の方向に向けて正確に設置する必要があり、1mmでもズレると、映像が乱れてしまうことがあります。「昔は自分でやったもんだ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、確実にテレビを楽しむためには、プロの力を借りることも考えてみてくださいね。最後に、アンテナケーブルを点検口から各部屋に配線し、テレビ映りを確認したら、作業は完了です。