骨董品を売りたいと考えても、どの業者を選べばいいのか迷う方は少なくありません。その理由は、骨董品の価値を正しく見極めることが難しく、中には安値で買い取る業者も存在するためです。この記事では、骨董品の基礎知識から、高値になりやすい骨董品の種類を解説します。高価買取を実現するためのポイントや、おすすめの買取業者、業者選びの際に比較すべきポイントも解説します。ぜひ、この記事を通して、安心して依頼できるだけでなく、高価買取が期待できる業者を見つけてください。
骨董品とは
骨董品とは、数十年前から100年以上前に作られた作品のことです。工芸品や美術品など、古くて希少価値の高いものが骨董品とされています。
しかし、日本とアメリカでは、骨董品といっても概念が多少異なります。アメリカには正式な骨董品の定義がありますが、日本は定義が曖昧です。100年以上前の「手工芸品・工芸品・美術品」を骨董品に分類するアメリカに対し、日本は数十年前の作品も骨董品と呼ぶことがあります。アメリカでは、1934年に制定された通商関税法に骨董品の定義が書かれています。骨董品のことを「antique(アンティーク)」と呼んでおり、WTO加盟国間での取引には関税がかかりません。なお、アメリカでは、アンティークよりも新しい作品は、「junk(ジャンク)」「rubbish(ラビッシュ)」「vintage(ヴィンテージ)」に分類されることもあります。日本の場合は、骨董品の厳密な定義はなく、日本画や茶道具をはじめ、比較的新しい昭和のブリキのおもちゃなども骨董品に含まれることがあります。
高値になりやすい骨董品の種類
骨董品の中でも高価になりやすいのは、100年以上前に作られた作品です。世界における100年前とは、1918年の第一次世界大戦終結の頃で、世界経済がイギリスからアメリカに移行した時期です。一方で、日本の100年前は明治の頃で、それ以前の平安時代や江戸時代に作られた作品は、骨董品として特に高値で取引される傾向があります。
ただし、高値で取引される作品には、偽物が少なくない点にも注意が必要です。本物と見分けがつかないほど精巧に作られた偽物も多いため、目利きのプロでなければ、その価値を判断することは難しくなります。同じプロであっても、専門外の作品では偽物を本物と見誤りやすく、本物でも査定額に数十万円の差が出ることもあるため注意が必要です。ではどんな作品が高価になりやすいのか理解するため、100年以上前に作られた作品の中でも、高値で取引されやすい作品の特徴を紹介します。
絵画
絵画の価値は、作成者によって変わります。たまにニュースなどで、世界的に有名な画家の絵画が高値で落札されたという話題が登場するように、誰もが知っている画家の作品は骨董品として非常に高価です。絵画には、日本画・水彩画・油彩画・版画・パステル画などさまざまな種類があります。
茶道具
平安時代に作られた日本の茶道具は、骨董品として特に高値になりやすい特徴があります。希少価値のある作品では、数千万円の値が付くほどです。かつて茶道具は、戦果をあげた武将への褒美として与えられたため、一点物として骨董品の価値が高くなっています。
おもちゃ
日本のおもちゃは、数十年前のものでも高値で取引されることがあります。例えば、昭和時代に出回ったブリキのおもちゃは人気が高く、新品に近い状態のものが少ないため、骨董品として価値が高まります。他にも、新品のシールやカードなども高値で取引されることが多い骨董品です。
陶磁器
陶磁器は、大きく分けて陶器と磁器に分けられます。粘土に釉薬を塗り、およそ1,200度で焼いたものは「陶器」で、有田焼や伊万里焼などの和食器として使われる器が有名です。一方、磁石を原料とする「磁器」は、洋食器に多く用いられています。他にも「土器」や「炻器」も骨董品に含まれます。
骨董品を高価買取してもらうポイント
骨董品を高値で買取してもらうためには、以下の特徴に当てはまっていることが重要です。
有名な作家による作品
有名な作家による作品は、それだけで高値で買取してもらえる可能性が高まります。作者が不明な骨董品は、本体や箱などにサインがないか確認しましょう。箱がある場合は箱に、絵画や陶磁器などは本体にサインが書かれている場合があります。また、骨董品によっては、有名な工房の作品の場合もあります。工房とは、今でいうメーカー名のようなものです。骨董品にサインがない場合は、プロに鑑定してもらうしかありません。箱など付属品が欠けているものや、有名な作家の作品でもデッサンなど作品として出回らなかったものの場合もあります。
日本の場合は、江戸時代から明治にかけて多くの名工が生まれました。100年以上前の作品に当たるため希少性が高く、本物と鑑定されれば、非常に高値で買取してもらえる可能性があります。
希少性が高い
希少性の高さとは、現存するものの数が少ないことです。生産された数が少ない作品や、古い時代のもので現存数が少ない作品は、買取価格が高くなる傾向があります。例えば、骨董品が古いほど、希少性が高くなります。昭和や明治時代よりも江戸時代のものは現存数が少なくなりやすいため、どの時代に作られた作品なのかによって、その希少性を判断することが可能です。
また、陶磁器では、窯が途絶えた作品は、現存する数が限られてきます。新しい作品が作られることはなく、年数が経つほど状態の良い作品が減少するため、希少性が高まります。他にも、当時は人気がなかった作家の作品が、時代とともに評価されるようになった場合、現存する数が少ない可能性があり、査定で思わぬ高値が付くかもしれません。
高価な素材が使われている
骨董品の価値を判断する材料として、高価な素材が挙げられます。高価な素材を使って作られた作品は、その当時も大変貴重なものとして扱われていることが多いため、高値での買取が期待できます。例えば、一部に金や銀などが使われている場合や、象牙や翡翠などの素材も大変高価です。木製の作品の場合、桑や拓殖などが高価な素材として知られています。陶磁器は、土や釉薬の種類や、顔料の多さも価値を見極める判断材料のひとつです。偽物の場合は、見た目がそっくりでも、プロが見れば素材の違いから判断できます。
骨董品買取のおすすめサービス3選
骨董品の買取におすすめのサービスを、以下に3つ紹介します。どこも骨董品の買取実績が高いサービスですが、それぞれの特徴から、自分に合う業者を比較してみてください。
福ちゃん

出典:福ちゃん公式WEBサイト
福ちゃんは、茶道具・掛け軸・絵画・香木・陶磁器・象牙の買取実績が豊富なサービスです。他にも、勲章・西洋装飾・珊瑚・楽譜の買取先としてもおすすめします。福ちゃんは、これまで600万点以上の買取実績があります。骨董品に精通した査定士が査定を行うため、作家がわからない作品や状態が悪い作品で、価値があるか判断が難しい場合、相談がおすすめです。非常に価値のある作品であれば、欠けや汚れがある状態でも査定金額が付く場合があるため、気軽に相談してみましょう。福ちゃんの買取方法は、出張買取と店頭買取の2種類です。Webでの査定も行っているので、まずは買取価格を知りたい方にもおすすめです。出張買取では、キャンペーン中で買取金額がアップすることもあり、お得に利用できます。
日晃堂

出典:日晃堂公式WEBサイト
日晃堂は、骨董品や古美術品の買取専門サービスです。骨董品の取り扱いが幅広く、茶道具・掛け軸・中国美術・象牙・赤珊瑚・陶磁器・絵画・翡翠・香木などの買取に対応している点でおすすめです。他にも、古銭・古書・切手・お酒などの買取実績もあります。骨董品は偽物が非常に多く、査定には目利きが重要となるため、日晃堂では社内独自研修にて鑑定士の知識を高めているのが特徴です。査定料や買取キャンセル料が無料のため、価値がわからない骨董品の相談先としても安心して利用できます。日晃堂の買取方法は、店頭買取・出張買取・宅配買取の3種類です。他店で断られた欠けや汚れがある作品でも査定依頼が可能なため、ぜひ相談してみてください。出張買取は全国に対応しており、どこにお住いの方でもサービスを利用できます。キャンペーン中は、出張買取で買取価格アップするため、お得に利用したい方におすすめです。
ザ・ゴールド

出典:ザ・ゴールド公式WEBサイト
遺品整理などで、骨董品や不用品をまとめて依頼したい場合は、ザ・ゴールドがおすすめです。創業62年以上の買取の老舗で、「安心して自宅に呼べる出張買取1位」に選ばれたこともあるサービスのため、安心して査定を依頼できます。骨董品の買取は、掛け軸・美術品・茶道具・珊瑚・翡翠などの実績があります。買取アドバイザー・リユース営業士・宝石鑑定士の専門資格を持つ鑑定士が在籍しており、ブランド食器・切手・カメラ・着物・宝石・ブランド品なども一緒に査定してもらいたい場合に便利です。ザ・ゴールドの買取は、全国対応の出張買取・店舗買取・宅配買取の3種類です。査定料は無料、メールでの気軽な相談も受け付けています。他社との比較検討も歓迎している買取サービスのため、骨董品の買取価格を高くしたい方や、買取できるか不安な品物の相談先におすすめです。
骨董品買取業者の比較ポイント
骨董品買取業者を比較するポイントは、以下のとおりです。
骨董品専門業者を選ぶ
業者選びで最も重要なポイントは、骨董品専門業者であるかどうかです。骨董品だけを扱う業者、または骨董品の買取実績が豊富な業者を選びましょう。専門業者を選ぶ理由は、骨董品の価値を正しく理解しているからです。知識のない業者が骨董品を見てもその価値がわからず、市場価値より安く買い取ろうとする可能性があるため注意してください。
一般の業者が骨董品を安く買い取ろうとする理由は、偽物の区別がつかないからです。偽物を高額で買い取ってしまうと、売却する際に大幅に値が下がる恐れがあり、リスクを避けるためできるだけ安く買い取ろうとするでしょう。一方で、骨董品専門業者は、本物と偽物の区別がつきます。高価な骨董品ほど精巧に作られた偽物が出回っており、専門知識を有します。素人が見ただけで区別することは難しいため、骨董品の価値がわかる専門業者を選ぶようにしてください。
また、骨董品の専門業者は、市場価値も理解しています。いくらで売られているのか把握しており、希少性も理解しているため、大切にされてきた骨董品は、年数が経つほど価値が高まることもわかっています。
骨董品は種類が豊富で、鑑定には幅広い専門知識が必要です。多くの骨董品を目にした経験も必要となるため、骨董品の買取業者を選ぶ際には、骨董品を扱ってきた実績数で比較するようにしてください。
出張買取対応業者を選ぶ
骨董品の買取方法には、出張買取・店舗買取・宅配買取などがあります。中でもおすすめなのが、出張買取です。出張買取は、自宅にスタッフが査定に来てくれるため、品物を持ち出す必要がありません。骨董品には重いものや壊れやすいものもあるため、自宅に来て査定してもらえる出張買取が最も安心です。
自宅に来てもらうことに不安を感じる方もいるかもしれませんが、実績豊富な大手買取業者を選べば問題ないでしょう。大手買取業者は、口コミで悪い評価が広まるのを避けるため、信頼性が高い傾向があります。出張買取では、自宅住所を知られることになり、プライバシーリスクが懸念されますが、大手業者なら安心して依頼できる点が特徴です。
無料査定対応の業者を選ぶ
骨董品買取業者を選ぶ際には、無料査定に対応しているところがおすすめです。事前に金額がわかり、適切な売却タイミングを判断しやすくなるからです。骨董品は、売却のタイミングによって金額が大きく異なります。需要と供給の影響で価格が変化しており、希少価値が高い骨董品でも、コレクターの減少に伴い買取価格が下がる場合があるため注意が必要です。
無料査定に対応する業者を選べば、価値が下がる前に売却しやすいでしょう。さらに、放置すると劣化する可能性や、コレクター減少状況などの情報を提供してくれる業者であれば、いつ売却すべきなのか判断できるためおすすめです。
骨董品買取まとめ
骨董品の売却を検討していても、どこに依頼すべきかわからない方は少なくありません。その理由は、骨董品は偽物が多く出回っており、さらに保存状態によって価値が大きく変わるためです。
骨董品の売却を検討している方は、この記事で紹介したポイントを理解し、高値での売却にぜひ挑戦してみてください。紹介した大手買取業者は、実績の高さでおすすめです。どの業者を選べば良いか迷った場合は、無料査定を利用できる複数の業者に依頼して比較する方法を検討すると良いでしょう。