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  • 靖国神社は、1869年に明治天皇の発案によって建てられた、東京招魂社からその歴史が始まりました。その後、1879年に名称を靖国神社へと変更されました。 創建の目的は、日本のために命を賭して戦った人々の御霊を慰めることで、靖国という社号には、祖国を平安にする、平和な国家を建設するという願いから付けられました。 そのため、1853年以降、明治維新、日清・日露戦争、大東亜戦争など国のために亡くなった人々が男女や身分によらず、尊い神霊としてお祀りされています。

  • 靖国神社の本殿は神霊が鎮まるところとして建設され、現在の本殿は1872年に建てられたものです。この本殿は1986から3年をかけて修築工事が行われています。 本殿の後ろ側には、霊璽簿奉安殿があります。この建物は、神霊を合祀するときに使用する和紙で作られた霊璽簿を納めるために、1972年に建てられました。 内苑への参拝時間は季節により異なり、開門は年間を通じて午前6:00ですが、閉門は3月から10月の期間は午後6:00までで、その他の時期は午後5:00です。

  • 靖国神社には境内に複数の鳥居があり、参拝駐車場の入り口にある石製の鳥居は1932年に建てられた石鳥居です。この鳥居は車で訪れる参拝を迎えています。 1921年に建てらた第一鳥居は長い年月の間に損傷が著しくなり、1943年に撤去されました。現在の第一鳥居は1974年に戦友たちの奉納によって再建されたものです。 参道には1887年に建てられた青銅製の第二鳥居、さらに奥には中門鳥居があります。この鳥居は2006年に建て替えられたもので、埼玉県の檜が使用されています。

  • 靖国神社の本殿は1872年に建てられました。現在、この本殿には246万6千以上もの心霊が安らかに眠っており、希望すれば本殿内へ参拝を行うこともできます。 本殿内には明治天皇の御製が掲げられています。春秋の例大祭やみたままつりの期間を除いて、昇殿参拝は午前8:00から午後4:00~4:30まで、受付けています。 昇殿参拝の際、服装はフォーマルでなければならないという決まりはなく、平服でも参拝できます。また、昇殿参拝をする場合には駐車料金が無料となります。

  • 靖国神社には4つの大きなお祭りが行われます。1つ目は、1月1日の新年祭で、国家の安泰と国民の平安を祈るお祭りで、新春弓始めや福引きが行われます。 2つ目は春季例大祭です。天皇陛下の勅使が参加し、3日間に渡って行われ、平和な世の実現を祈ります。3つ目は盆踊りが催される夏のみたままつりです。 そして、4つ目は10月に行われる秋季例大祭です。4日間かけて行われるこの例祭の期間中には、境内で奉納芸能や献華展、奉納菊花展などを見ることができます。

  • 靖国神社にある代表的な銅像といえば、近代日本陸軍の創設者で、靖国神社の創建にも尽力した大村益次郎銅像で、これは日本初の西洋式銅像として知られています。 また、境内には元宮と呼ばれる明治維新で亡くなった志士の霊を祀る社があります。もともとは京都で建てられたものですが、1931年に靖国神社に奉納されました。 さらに、戦場で活躍した軍馬、伝書鳩、軍犬を慰めるための像である、戦歿馬慰霊像・鳩魂塔・軍犬慰霊像も各所から奉納され、境内に安置されています。

  • 靖国神社の桜は、招魂社として創立された翌年の1870年に、九段の地に初めて植えられました。その本数は現在、約500本で、春には境内を桜色に染め上げます。 境内に桜が植られたのは、日本を象徴する樹木とされており、桜の美しい花々が靖国神社に眠る傷ついた英雄たちの魂の慰めになる、と考えられたからです。 靖国神社の境内にある桜の木の多くは、ソメイヨシノや山桜の品種です。東京のサクラの開花宣言はこの靖国神社のソメイヨシノを調べて行われています。

  • 靖国神社は2019年に御創立150年を迎えるにあたり、2016年から3つの記念事業を実施することを発表しています。その内容は主に改修工事となっています。 具体的には「本殿・拝殿・霊璽簿奉安殿 関連工事」「靖国会館内装改修・休憩所の設置工事」そして「外苑整備工事」で、本殿には冷暖房が設置されます。 その他、正式参拝に訪れる多くの人が快適、安全に過ごせるようバリアフリー化や消防設備全般の改善、さらに、拝殿の耐震補強工事が実施される予定です。