多動症?発達障害?大人のADHDかんたん診断チェックリスト!

最終更新日:2022/11/14│公開日:2022/11/14

友達
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たびたびニュースにもなるADHD、大人もなるんだってね
自分がそうなのか気になることもあるよね
メディカルちゃん
メディカルちゃん

男性医師
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今回はとても簡単なチェックリストも紹介しながら、大人のADHDについて紹介しますね。
もしADHDになった場合の「日頃のケア方法」なども紹介しているので参考にしてくださいね
メディカルちゃん
メディカルちゃん

 

もくじ

  1. 大人のADHDとは?
  2. 原因ははっきりとしていない
  3. 大人のADHDの特徴
  4. かんたんな診断テストはこちら~ADHD症状チェックリスト
  5. 5つの検査方法
  6. 主な治療法2つ
  7. もし大人のADHDだとわかったら~こんなケアの仕方がある
  8. そもそも予防法ってあるの?

大人のADHDとは?

友達
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大人でも色々と話題になるADHD、正しい理解をしたいね!
男性医師
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大人のADHDも「発達障害」のひとつなんです。
ある程度、注意したりすることが難しかったり、発達過程に見合わない不注意や、多動性・衝動性といった症状がでてくるので、普段の生活に問題がでてくるケースが多いと考えられています。
男性医師
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原因ははっきりとしていない

男性医師
男性医師
発症原因ははっきり分かっていません。
どんなことで起こると考えられてるの?
メディカルちゃん
メディカルちゃん
男性医師
男性医師
脳内の機能異常により、神経伝達物質ドーパミンや、ノルアドレナリンの機能が低下することで、不注意・多動性・衝動性といった症状が出てくるのではないか、そう考えられています。
メディカルちゃん
メディカルちゃん
具体的には…こんな感じ

① 大脳の前頭前野の機能調節の異変

男性医師
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前頭前野は、思考、注意、判断、計画、コミュニケーション、自己抑制等、人間独自の活動に関わる行動に関係している部分と考えられています。
この前頭前野の機能調節に異変が生じることで、不注意、多動、衝動という症状が出現するのではないかと考えられています。
男性医師
男性医師
友達
友達
ちょっと難しくなってきたね


② 脳内神経伝達物質の不足

男性医師
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神経伝達物質は、情報や刺激を神経細胞に伝達する働きを担っています。
神経伝達物質には、興奮や意欲に関与しているノルアドレナリンやドーパミン、抑制性に関与しているセロトニン等がありますが、ADHDではこの神経伝達物質が不足することで情報が正確に伝わらないのではないかと考えられています。
男性医師
男性医師

メディカルちゃん
メディカルちゃん
脳内に必要な物質が足りなくなることが問題なんだね

大人のADHDの特徴

メディカルちゃん
メディカルちゃん
大人になってからADHDに気づいた人もいます

幼少期は見過ごされていたADHDが成人してから学校、職場、家庭等で発覚するケースも多いと考えられています。
男性医師
男性医師
男性医師
男性医師
例としては、職場で仕事の指示を受けても他の人のように集中して一つの仕事に取り組めない、受けた仕事を溜め込む、仕事でミスを繰り返す、仕事の予定を忘れてしまう、重要書類を紛失する、遅刻が多い、仕事の優先順位を考えて計画を立てることが苦手、会議中に寝る等が挙げられます。

私も少し思い当たることも…!
友達
友達
メディカルちゃん
メディカルちゃん
次で、ADHD症状チェックしてみようね
でも逆に、興味のあることには集中して取り組める、アイデアが豊富に出てくる等の特性が発揮される場面もあります。
男性医師
男性医師
メディカルちゃん
メディカルちゃん
チェックリストで当てはまった項目をお医者さんに相談してみよう

●不注意の症状

・ケアレスミスが多い
・忘れ物が多い
・物を失くしやすい
・重要事項と分かっていても期限を厳守できない
・ひとつのことを遂行できない
・物事を順序立てて実行できない

●多動性・衝動性の症状

・おしゃべり
・じっとしていられない
・落ち着きがない
・順番待ちが苦手
・衝動買いをしてしまう
・イライラしやすい
等が挙げられます。

■かんたんな診断テストはこちら~ADHD症状チェックリスト

◇計画性を必要とする作業を行う際、順序立てて実行することが困難
◇仕事や課題等を行う際、詰めが甘いため仕上げが困難になる
◇考える必要がある仕事や課題を遅らせたり避けたりする
◇約束や用事を忘れしまったことがある
◇じっとしていなければいけない状況で手足を動かす
◇難しい仕事や興味がない仕事を行う際、不注意なミスをする
◇興味がない仕事をする際、集中力を維持できない
◇過度に活動的になる
◇物をどこに置いてきたのか分からなくなる
◇話し掛けられているのに会話に注意を払えない
◇雑音や外部刺激により気が散りやすい
◇落ち着きがない
◇おしゃべり
◇ゆったり過ごすことが苦手
◇会話の相手が話している最中に自ら話し始める
◇順番待ちが苦手
◇忙しく作業している人の邪魔をすることがある

男性医師
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上記のチェック項目の中で6個以上あてはまる場合、ADHDを発症している可能性があると考えられます。

5つの検査方法

男性医師
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検査法としては、
・詳細な問診
・心理検査(心理テスト)
・知能検査
・脳波検査
・画像検査(頭部CT検査、MRI検査等)
等が挙げられます。

主な治療法2つ

●薬物療法

友達
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どんなものがあるの?
・選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(注意欠陥/多動性障害治療剤)
・選択的α2Aアドレナリン受容体作動薬
・中枢神経刺激剤
等を用いた治療が行われるケースが多いです。
男性医師
男性医師
メディカルちゃん
メディカルちゃん
でも、完全に治すまではまだ難しいんだね
確かに薬物療法は、自己コントロールが難しい状態を一時的に改善する作用が期待できます。
ただしADHDを完治させることは困難と考えられています。
男性医師
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●カウンセリング(心理・行動療法)

男性医師
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薬物療法とともに、カウンセリング(心理・行動療法)を行うことで、日常生活を送りやすい環境作りにつながると考えられています。

もし大人のADHDだとわかったら~こんなケアの仕方がある

・周囲がADHDを抱えている人の苦しさを理解し、不当に叱ったり強く当たったりしないようにする(周囲の対応)
・指示は短く簡潔にする(周囲の対応)
・困ったときは一人で抱え込まず家族や知人に相談する(患者の対応)
・必要なものは置く場所を決めておく(患者の対応)
・自身の特性を説明して失敗した際は注意してもらえるようにする(患者の対応)
・伝えたいことがある場合、すぐ行動せずよく考えてから伝える(患者の対応)
・苦手な仕事等を安請け合いせず相談してから決めるようにする(患者の対応)

男性医師
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等が挙げられます。

そもそも予防法ってあるの?

男性医師
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ADHDは、生まれ持った特性であるケースが多いため、例えば20代からの予防は困難と考えられます。
ADHD発症に関与している可能性がある原因としては、妊娠期の喫煙やアルコール摂取、生後間もなくの化学物質の影響等が挙げられているため、早い段階からの予防は可能なケースがあると考えられています。
男性医師
男性医師
男性医師
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また、乳幼児期の早期兆候(生理学的調節困難、行動・情動制御困難等)を見逃さないように、気になることがある場合は病院で相談するという方法もあると考えられます。

悩まずに近くのお医者さんに相談してくださいね
男性医師
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今回はちょっと難しかったけど、具体的なケアの仕方がすごく興味深かったね
友達
友達

メディカルちゃん
メディカルちゃん
じゃあ、またね

<参考文献・URL>

公益社団法人 日本精神神経学会 今村明先生に「ADHD」を訊く
https://www.jspn.or.jp/modules/forpublic/index.php?content_id=39
沢井製薬 サワイ健康推進課 「大人の発達障害かも?」と思ったら
https://kenko.sawai.co.jp/prevention/202104.html
河田病院 ADHDのセルフチェックシート
https://www.kawada.or.jp/self_check/developmental_disorder/

監修者

江越正敏
江越正敏精神科医
佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。

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